精華[語句情報] » 精華

「精華〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

精華の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
をはいった細長い路地である。突き当って右へ折れると、ポン引と易者と寿司屋で有名な精華学校裏の通りへ出るし、左へ折れてくねくね曲って行くと、難波から千日前に通ずる....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
正に大和民族の男性的な性格を最も痛快に代表しているものと云えよう。その大和民族の精華たる江戸ッ子の故郷たる東京の市政が、どうしてこんなに腐敗して行くのか。 音....
如是我聞」より 著者:太宰治
勉強がわるくないのだ。勉強の自負がわるいのだ。 私は、君たちの所謂「勉強」の精華の翻訳を読ませてもらうことによって、実に非常なたのしみを得た。そのことに就い....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ないのだ。犯人は隠微な手段を藉らずに、堂々と姿を現わして、ブラッケンベルグ火術の精華を打ち放すだろう。勿論標尺と引金を糸で結び付けて、反対の方向へ自働発射を試み....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
島に於て、竜虎の大激戦をやったのであるから、戦国時代に於ける大小幾多の合戦中での精華と云ってもよいのである。 武田の家は、源義家の弟|新羅三郎義光の後で、第十....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
非常時的な大決心が一貫していた事が、明らかに認められる。 能楽は平時の武士道の精華である。舞台はその戦場である。だから稽古は生命を棄てて芸道に生きる方便である....
惜別」より 著者:太宰治
ば、雛の親鳥の周囲に馳せ集うが如く、一切を捨てて皇室に帰一し奉る。まさに、国体の精華である。御民の神聖な本能である。これの発露した時には、蘭学も何も、大暴風に遭....
女性の諸問題」より 著者:倉田百三
前回に述べたような現実の心づかいは実にやむを得ない制約なので、恋愛の思想――生粋精華はどこまでも恋愛の法則そのものに内在しているのだ。だからかわいたしみったれた....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
早くサヤのとれる事業には浮き身をやつすが、大資本を投下して設備をほどこし、技術の精華をあつめた上で長年月の研究を重ねなければならないような大工業には見向きもしな....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
人の男を知っておりました。その男は、墺太利海軍の守護神、マリア・テレジヤ騎士団の精華と謳われたのですが、また海そのものでもあったのですわ。 ああ貴方! あの日....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
などという看板も見えているし、浄土宗浄念寺も立派に建立せられているし、また東京市精華尋常小学校は鉄筋|宏壮な建築物として空に聳えつつあった。かつて少年私の眼にと....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
この美は世界に一つの新らしい美を開く。 神護寺金堂の薬師如来 日本美術の精華を語るに当って、其例を天平期の諸仏像にとるのは世の常識である。これは当然の事....
「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
あるに拘らず、真剣に鍛えられて来るに従って、「能」のソレに近づいて来る。「生活の精華、即、能」であることを多少に拘らず証拠立てて来る。 戦争となると、日常生活....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
が幕府全盛の頃には、大江戸に栄華を極めたに違いない。潔麗絢爛、江戸時代建築技巧の精華を集めた徳川世々の霊廟を中心に、幾千棟の大小伽藍を掩う松杉檜|樅の老木が鬱蒼....
土田さんの芸術」より 著者:上村松園
の〈人形遣い〉を出した年で、両方共銀賞だった様に覚えている。 その頃奈良に工藤精華という八十幾歳かのお爺さんで写真を写す一風変った人があって、まだ御維新で充分....