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精虫
「精虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
精虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
っと見当がつかない時に云うのだね。ナポレオンが生れるためには或特別の卵と或特別の
精虫の配合が必要で、その必要な配合が出来得るためには、またどんな条件が必要であっ....
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
――生物の親子の外貌性格の相似は、その親の心理に潜在せる深刻なる記憶力が、その
精虫と卵子とに影響したるものに外《ほか》ならず――直接の父母以外の、他人に酷似せ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
s と名づけられるウニの卵は Asterias ochracea という海盤車の
精虫では受胎しないことになっている。しかし四パーセントの苛性ソーダ溶液を三―四立....
「蠅」より 著者:海野十三
、心臓の真中を刺し貫いてゆく。また或るものは卵巣の中を刺し透し、或るものはまた、
精虫の頭を掠めてゆく。こう言っている間も、私たちの全身は夥しい宇宙線でもってプス....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
て貰いたいが、実は君たちは双生児であって、その卵細胞は同じ母親のものながら、その
精虫を供給した父親が違っていたのだ。いいかネ、分るだろうか。――つまり、ハッキリ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
捨てて行く……暴動……革命等に陥って行く有様は、さながらに林檎酸の一滴に集中する
精虫の観がある。
人間の心理はここに到って初めて物理や、化学式の運動変化の法則....
「人造人間」より 著者:平林初之輔
、とうとう、これを人間について実験して見ようと思いたったのでした。私は、私自身の
精虫をえらびました。培養液として選んだのは第二村木液と仮《かり》に私が命名してい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
わけでもなかろうに」 「いや、人間は存在しなくとも、人間の胚子《はいし》、或いは
精虫といったようなものは存在していたに相違ない。それが先天的の印象で、人間の形に....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
くさぬ ひろしまよ 原爆が不毛の隆起を遺すおまえの夜 女は孕むことを忘れ おれの
精虫は尻尾を喪い ひろしまの中の煌めく租借地 比治山公園の樹影にみごもる 原爆傷....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
通に栽植してある食用果のイチジクにはこの事実は見られないように思う。 イチョウの
精虫 夢想だもしなかったイチョウ、すなわち公孫樹、鴨脚《オウキャク》、白果樹、....
「猿の図」より 著者:三好十郎
種のメスにかかっていると、あとどうしてもうまくいかない。相手の女しだいで、オスの
精虫や、このホルモンといったようなものが、影響を受けるもんですかねえ。おもしろい....
「胎内」より 著者:三好十郎
て、こんで、しょっちゅう、卵子が生み出されてるんだ。なんのためだ? 何万匹という
精虫の中のたった一匹に出会うためだ。すると、残りの何万何千匹の
精虫は、なんのため....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
、たとえば扁桃腺で、これが壊死に陥ることが多い。生殖腺に障害が起こり、性欲喪失、
精虫欠乏、無月経、不妊などをみる。流産、奇形児等もみられることがある。乳房も小さ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
前の年に、とのさまがえるの卵では成功していた。卵のある極を白金針で突くと、それが
精虫進入と同じ刺激になるらしく、卵は正常どおり分割を始め、次第に成長して正常のか....