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精製
「精製〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
精製の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
で付けて今夜は只の十五銭……折れるの曲がるのという御心配のないメリケンスチールの
精製品……ハイ只今――」 これだけの口上を聞けば、浅草に来る人々にバラック住居....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
フォルデリヒト瓦斯に及ぶ強力な毒瓦斯はなかった。これは非常に濃厚なもので、適当な
精製法を経ると、三間四方の室なら五c.c.のフォルデリヒト瓦斯で、充分殺人の目的....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
トポンの現在高が、すこし合いませんネ」 パントポンというのはモルヒネ剤であるが
精製した上等のものだった。 「そんなことは無いでしょう。よく調べて下さい」 「い....
「食魔」より 著者:岡本かの子
客がこの天の美漿を啜い取るか、成功を祈るかのよう敬虔に控えている。もちろん料理は
精製されてある。サービスは満点である。以下デザートを終えるまでのコースにも、何一....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
のであった。彼の用いる紅は「プルプシマ」と云って紫貝を沸騰させて其の薔薇色の泡を
精製した、一種特別の高価な品であった。……紫の間と呼ばれている部屋には、「ペンタ....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
ら、ぜひ契約して頂きとうございます。その代り博士のお望みは何なりと……それに特別
精製のアメリカ名産バイソンの燻製を一口召上って下さいまし。これこそ世界最高の珍味....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ずいてみせた。千二は、元気づいて、
「ああそれですよ。白い粉末のボロンです」
「
精製のものと、普通のものとありますが、どっちにしましょうか」
「さあ、
精製のと普....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
けてあります。それから薬と書いてある釦からは、ねり薬がとびだします。これは野菜を
精製したもので、やはり糊のようになっていますから、たべやすい。この水と肉と薬の三....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
不可欠な一般的要請のことだけではなくて、之が特殊な形で全体―部分という論理にまで
精製された場合を指すのだ。だから氏の「全体の立場」に、全体という言葉が付いている....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
た甚だしく多い。矢追透武博士(伝研)の皮下種痘法の研究など有名なものの一つだ。新
精製痘苗を皮下注射するもので、発熱期間少なく、痘根が残らずに、免疫効果が勝れてお....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の方法と、製糸の一通りを心得ていないものはない。 これを買い占めて、外人向きに
精製して売る――これはたしかに商売になる、そうして仕事が大きい、生産は、天然に人....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たりして、他の労働者と同じことに働いているのであります。 硝石《しょうせき》の
精製所も出来ました。硫黄《いおう》の蒸溜所も出来上りました。機械類の磨き方は、鉄....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
器たる杖槍《つえやり》も、ちゃんと肩にかついでいるし、携帯の荷物も、懐中に入れた
精製の熊胆《くまのい》も、決して取落してはいないのです。 「どうも仕方がねえ、運....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
する事が出来ず、仕方なく売ってしまう。 これが英国人の手にはいると、椰子の実は
精製されて、菓子の原料のココナッツとなり、あるいは上等の石鹸に製造されて、一個分....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
せん。輸入するにも、国土民情に適したものを篩い選り、そしてさらにこれを民族精神で
精製し直し、全く日本的の仏教にして消費し来ったのであります。故に日本の仏教は、印....