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「精霊棚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

精霊棚の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
ら》に水色の羽織を着た外記が門を出た。 八 箕輪のお時の家でも仏壇に精霊棚《しょうりょうだな》を作って、茄子《なす》の牛や瓜《うり》の馬が供えられた....
」より 著者:島崎藤村
宿屋の亭主でもだれでもやりこめるほどの理屈屋だった。 盆が来て、みそ萩や酸漿で精霊棚を飾るころには、私は子供らの母親の位牌を旅の鞄の中から取り出した。宿屋ずま....
試験管」より 著者:寺田寅彦
おりて見ると、なるほどきょうは盆の十三日で昔ながらの草市が立っている。 真菰の精霊棚、蓮花の形をした燈籠、蓮の葉やほおずきなどはもちろん、珍しくも蒲の穂や、紅....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
名を書いて仏壇に備え、毎日々々念仏三|昧で暮しましたが、今日しも盆の十三日なれば精霊棚の支度などを致してしまい、縁側へちょっと敷物を敷き、蚊遣を薫らして、新三郎....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
の尖を、ひいらひいら、あの生白けた芋の葉の長面が、ニタニタ笑えながら横に飛んだ。精霊棚の瓢箪が、ひとりでにぽたりと落ちても、御先祖の戒とは思わねえで、酒も留めね....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
い。 「その晩も、小一按摩が、御当家へ、こッつりこッつりと入りまして、お帳場へ、精霊棚からぶら下りましたように。――もっとももう時雨の頃で――その瓢箪頭を俯向け....
円朝の牡丹灯籠」より 著者:田中貢太郎
ら貰った彼の秋草に虫の象眼のある香箱の蓋であった。 二 新三郎は精霊棚の準備ができたので、縁側へ敷物を敷き、そして、蚊遣を焚いて、深草形の団扇で....
牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
、新三郎が怪しい女に逢った晩の数行を引用してみると、「今日しも盆の十三日なれば、精霊棚の支度などを致して仕舞ひ、縁側へ一寸敷物を敷き、蚊遣を燻らして新三郎は、白....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
カヒはもと食物容器の名、すなわち盆(瓮)という漢字の和語であった。中部以西の盆の精霊棚には、この白い米の水のかわりに、鉢に水を入れたものを具え、ミソハギの枝をも....
歳棚に祭る神」より 著者:柳田国男
、恐らくはこの共通を見る理由だろうと思う。そういう中にも殊によく似ているのは盆の精霊棚と正月の年神棚との飾り方で、家の者がこれに仕える手続きから、特定の植物を採....