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糊紅
「糊紅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糊紅の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
勘平が腹を切ると生々《なまなま》しい血潮が彼の衣裳を真っ赤に染めた。それは用意の
糊紅《のりべに》ではなかった。苦痛の表情が凄いほどに真に迫っているのを驚嘆してい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
度役に立てることになって、ロイドはその首を打ち砕いた。喉の切り口や頬のあたりには
糊紅をしたたかに塗った。 こうして出来あがった異人の首を、勝蔵がいよいよ持ち出....
「子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
。」というので、それからひと趣向して六三郎を呼び付けたのです。お初の顔や身体には
糊紅を塗って、なぶり殺しにでもされたように拵えて、座敷の隅へころがして置いたので....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
(のぞく。)おお、大変に血が流れているようだが……。 与兵衛 これは勘平が切腹の
糊紅だよ。 三津平 それが旦那、
糊紅でないのですよ。 与兵衛 え。 五助 若旦那....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
芝居には滑稽《こっけい》諧謔《かいぎゃく》なくんばあらず。本雨《ほんあめ》といひ
糊紅《のりべに》の仕掛《しかけ》といふが如き舞台における極端なる部分的の写実は浮....