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「糞度胸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

糞度胸の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
漫画は、なかなか人気が出ているそうじゃないか。アマチュアには、こわいもの知らずの糞度胸《くそどきょう》があるからかなわねえ。しかし、油断するなよ。デッサンが、ち....
女の決闘」より 著者:太宰治
。普通、好人物の如く醜く動転、とり乱すようなことは致しません。やるなら、やれ、と糞度胸《くそどきょう》を据え、また白樺の蔭にひたと身を隠して、事のなりゆきを凝視....
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
その癖《くせ》、意地悪いうちの連中がやってきて、なにか言うなら言え、とそのときの糞度胸《くそどきょう》はきめていたのですが、愈々《いよいよ》話をする段になるとな....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
にかく門鉄局長以来、好人物の小才子で通って来た大道良太先生に、どうしてあれだけの糞度胸があるのだろうとみんな舌を捲いた。 すると又わからないことが出てきた。 ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
助役のために椅子の蔭から摘みだされた。――こういう土壇場にいよいよなってしまうと糞度胸の据わるのがまた吾輩の特性でもあった。 「僕ですかア。……僕はこういう者で....
焦点を合せる」より 著者:夢野久作
が遠くなりかけたね。そいつを我慢すべく熱い茶を一杯グッと嚥み込むと、破れカブレの糞度胸を据えたもんだ。 「そうですねえ。六十|噸も這入りますかね」 と冗談みた....
鳥料理」より 著者:堀辰雄
は見たけれど、 今朝《けさ》目を覚ましたら皆忘れていた。 勝手にしやがれ、と私は糞度胸《くそどきょう》を据えて 黒珈琲《ブラック・コオフィイ》を飲みかけようとし....
サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
すわり心地の悪くない俄か公爵の待遇に対する恋々たる執着心やら、悪漢に似つかわしい糞度胸のよい運試し根性やら、剣術にかけての自信やらからして本当の事はまさか打ち明....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
字を躍らすなど、われながらあやしい装立ちだった。が、それで気がさすどころか、存外糞度胸ができてしまって、まるで村芝居にでも出るようなはしゃぎ方だった。 お前も....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
私は、毛布を※ね退けて飛び起きていました」 このボクソウルも、こんな風に妙に、糞度胸のある人間だけに見事に助かっている。 救命艇を降ろしている最中に、遠くに....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
うに、最も統制のとれた避難準備にとりかかった。 一方菊池技師は、熊狩りで鍛えた糞度胸をいよいよムキ出しにして、問題の片盤坑の鉄扉を抜け出ると、再びそいつを鎖し....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
。そしてこれがこの事件の大立物たる事を否定する事は出来なかった。 ドーブレクの糞度胸、警視庁の猛者を向うに廻して平然たる自信力、勝手に家宅捜索をさせて嘲笑して....