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糞真面目
「糞真面目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糞真面目の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桜桃」より 著者:太宰治
たいぶって、なかなか笑わぬというのは、善《よ》い事であろうか。 つまり、私は、
糞真面目《くそまじめ》で興覚めな、気まずい事に堪え切れないのだ。私は、私の家庭に....
「競馬」より 著者:織田作之助
う。都ホテルや京都ホテルで嗅《か》いだ男のポマードの匂《にお》いよりも、野暮天で
糞真面目《くそまじめ》ゆえ「お寺さん」で通っている醜男《ぶおとこ》の寺田に作って....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
いうのでもないのです。ただ知らない――それだけの事ですわ。でも、今になって、私が
糞真面目な顔で、その真相をこれこれと告げる気にもなれません。あれが、癩ですって、....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
口ひとつ敲くようなことはなかったのだ。無口だが、しかしたとえば編輯会議などでは、
糞真面目な議論をやったものである。観念的だとか弁証法的だとか、妥協を知らぬ過激な....
「冥土行進曲」より 著者:夢野久作
る純情の弟……恋愛小説の挿画みたような美青年の癖に、カフェエなんか見向きもしない
糞真面目な弟……そいつが何か悪い事でもしたかのように私の前にうなだれてメソメソ泣....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
聞かない中から見分けがつくようになった。(下士上りはもっと判然と判るが)。馬鹿に
糞真面目でユーモアが足りなくて、世間的に非常識で、思い込みが多くて、僧侶や牧師の....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
れども、元来よい人間というものは、むしろ却ってザックバランなものなので、そんなに
糞真面目に人と応対などはしないものであります。弥次郎は、おそらくはザヴィエルに対....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
同衾《どうきん》の真っ最中でも、抱擁の最高潮時でも、いちいちそのこと自身にいやに
糞真面目な理屈がついて廻っていて、それがよほどおかしいのである。 なかんずく、....