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糟粕
「糟粕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糟粕の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
即ち個性の)表現を試みようとする。又或る人は愛の純粋なる表現を欲するが故に前人の
糟粕を嘗めず、彼自らの表現手段に依ろうとする。前者はより多く智的生活に依拠し、後....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
楽しむということに愛想をつかした。前に本居宣長がなかったら、平田|篤胤でも古人の
糟粕をなめて終わったかもしれない。平田篤胤がなければ、平田|鉄胤もない。平田鉄胤....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
スンは来るべき偉大なものを予告し、バアンズは其の偉大なものを成しとげ、私は唯其の
糟粕《そうはく》を嘗《な》めたに過ぎぬ。スコットランドの三人のロバァトの中、偉大....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
、未《いま》だ祭司長の云わざる処もある。これ実に祭司長が述べんと欲するものの中の
糟粕《そうはく》である。これをしも、祭司次長が諸君に告げんと欲《ほっ》して、敢《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、和臭の豊かなところが、すなわち山陽の山陽たる所以《ゆえん》であって、彼は漢詩の
糟粕《そうはく》を嘗《な》めている男では無《ね》え、むしろ漢詩の形を仮りて日本を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
さな親分。有っても無くてもいいよまいごとを書いて、これを文芸呼ばわりをし、前人の
糟粕《そうはく》を嘗《な》めては小遣《こづかい》どりをし、小さく固まってはお山の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ある。自分の究《きわ》めているのは、今の哲学者の見るところによると、欧羅巴文明の
糟粕《そうはく》かも知れない。かの
糟粕を究めつつ、自家の醍醐味《だいごみ》も知ら....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
合っていた。社会経済学はそこに一つの残滓《ざんさい》を見、社会哲学はそこに一つの
糟粕《そうはく》を見る。
下水道は都市の本心である。すべてがそこに集中し互いに....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
いらい》して商法を行うも、空《むな》しく資本を失うか、しからざればわずかに利潤の
糟粕《そうはく》を嘗《なむ》るのみ。 下士の輩《はい》は漸《ようや》く産を立て....
「上野」より 著者:永井荷風
吉、房吉、増吉、鈴八、小勝、小蝶、小徳|們《ラ》、凡四十有余名アリ。其他ハ当所ノ
糟粕ヲ嘗ムル者、酒店魚商ヲ首トシテ浴楼《ユヤ》箆頭肆《カミユヒドコ》ニ造《イタ》....
「「プラーゲ旋風」の話」より 著者:山下博章
合理合法な対策を講ぜねばなるまい。日本人の魂を置き忘れたような連中が、外国音楽の
糟粕を嘗めているのさえ、少なからず疳に触っているのに、犯罪を犯してまで
糟粕が嘗め....