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糧食
「糧食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糧食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
|岳《たけ》との間《あいだ》に途《みち》を失い、かつ過日の暴風雨に天幕《テント》
糧食等を奪われたため、ほとんど死を覚悟していた。然《しか》るにどこからか黒犬が一....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
営する積りである。そこで剛力を二人雇い、写真器械だの、天幕《てんと》だの二日分の
糧食だけを背負わせたところ、重い重いと頗《すこぶ》る不平顔。 「ナァニ、こんな物....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
ヘルナー山へ登ってみることだ」 ドレゴはガロ爺やを呼んだ。そして急いで二日分の
糧食と飲物の用意を命じた。何もしらないガロは愕《おどろ》いて、 「若旦那さま、ど....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
くえ捜索の決心をますます固めた。 彼は三十人の壮士をすぐって、武器をたずさえ、
糧食を背負い、巌窟に寝ね、野原で食事をして、十日あまりも進むうちに、宿舎を去るこ....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
大和守等これを不安に思い、「敵は川中島に陣取り、我が糧道を絶ちたるため、我が軍の
糧食は今後|将に十日にして尽きん。速に春日山の留守隊に来援を命じ甲軍の背後を衝か....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
城内の兵糧少ないのを知ったのである。 聖旗原城頭※落之事 城中の
糧食尽きたのを知った信綱は、諸将を会して攻撃の方略を議した。其頃、上使の一人とし....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
しく、X線をかけると、長い脊髄骨が見えました」 「羊の肉は、あまり感心しないが、
糧食難の折柄じゃ、贅沢もいえまい」 「では、通しますか」 「とにかく、こっちへ通....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
にして下さい」 「敵、敵とは……」 「いまの二種のものは敵の目をくらますために、
糧食庫の底へでも入れておいた方がよくありませんか」 帆村は、中尉にはこたえない....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
ンドラの戸棚の中からひっぱりだして、キンチャコフにも分けてやった。戸棚の中には熱
糧食だとか、固形ウィスキーなども入っていた。なにしろ予め六人分の食糧が収めてあっ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
形成するならば、われわれは全く危険の地位にあるというべきで、聞くところによれば、
糧食は既にやや不足を来たしているというのである。時あたかも季節の終わりで、長い夜....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
の朱と黄金を、ただただ静かな哀傷としてながめられた。 しかし、上陸した時には、
糧食も残りわずかになっていて、二人は疲労と不安のため、足もためらいがちであった。....
「孟母断機」より 著者:上村松園
が日本に来て以来、息軒先生は「海防私議」一巻を著わされ、軍艦の製造、海辺の築堡、
糧食の保蓄などについて大いに論じられ――今日の大問題を遠く嘉永のむかしに叫ばれ、....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
っても仕方がないのだが、同様に、山に登っても仕方がないような気がする。 それに
糧食も、一日分の籠城で、少し予定に狂いが来ているはずである。私は帰ると言い出した....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
愛関係があるかのように十二年間も世間に信じ込ませたり、無敵艦隊を打ち破った兵隊の
糧食に節減を命じたりするには、シシのように強い心臓が要ったはずである。がそういう....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
のも構わず、蓋でぐっと圧えていました。何も食べるものの無くなった今、蒟蒻は貴重な
糧食であるばかりでなく、私はどうせ餓死するなら蒟蒻ばかり食べて死のうと、こんない....