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「糸毛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

糸毛の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
おとした。…… すると四条坊門《しじょうぼうもん》の辻《つじ》を、南へやる赤糸毛《あかいとげ》の女車《おんなぐるま》が、静かに太郎の行く手を通りすぎる。車の....
」より 著者:芥川竜之介
《えぼし》の波をざわめかせて居るのでございます。と思うとそのところどころには、青糸毛《あおいとげ》だの、赤糸毛《あかいとげ》だの、あるいはまた栴檀庇《せんだんび....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
べたような湖《みずうみ》の上を吹き渡って来る昼の風も、たもと涼しくなった。 青糸毛《あおいとげ》の牛車《くるま》が三井寺の門前にしずかに停まると、それより先き....
源氏物語」より 著者:紫式部
なものであった。女官たちはほとんど皆お送りに来た。庇の御車に宮は召され、庇のない糸毛車が三つ、黄金作りの檳榔毛車が六つ、ただの檳榔毛車が二十、網代車が二つお供を....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
らく屋根も満足なものではあるまい。しかし一度は貴人の別荘とされて、都あたりから、糸毛の輦に※たけた麗人が、萩を分けて通ったこともありそうな家造りなのである。又八....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、地に嗚咽をこらえているのだった。 車は、中宮(皇后)の常々召される青い檳榔の糸毛車なので、内のおん方も、誰かと、ただすまではない。 中宮の禧子(後醍醐の正....