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「糸錦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

糸錦の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
っしりと、目方の重いちりめんでした。それに、帯が一本。これもすばらしく品の凝った糸錦《いとにしき》です。 頭巾《ずきん》の色は古代紫。着物は黒地に乱菊模様の小....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
振袖三枚|襲ねの、まだシツケの掛かっているのを逆さに着せて、金銀の地紙を織出した糸錦の、これも仕立卸しと見える丸帯でグルグルグルと棒巻にしたまま、白木の寝棺に納....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
お嬢さんが、しっとり寂しいほど、着痩せのした、縞お召に、ゆうぜんの襲着して、藍地糸錦の丸帯。鶸の嘴がちょっと触っても微な菫色の痣になりそうな白玉椿の清らかに優し....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
師匠は額に眺め入りながら徐かにこう問うた。 それは横一尺に縦二尺ばかりの、糸錦の地に木居の若鷹を刺繍したもので、あしらった紐のいろは鮮やかな緋色であった。....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
も、ほの紅かったのだろうと思われます。 ところで――芝居|行です。が、どの道、糸錦の帯で押立よく、羽織はなしに居ずまいも端正としたのを、仕事場の机のわきへ据え....