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糺明
「糺明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糺明の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
い、」大地の底に埋められたぜすすが、三日の後《のち》よみ返った事を信じている。御
糺明《ごきゅうめい》の喇叭《らっぱ》さえ響き渡れば、「おん主《あるじ》、大いなる....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
、娯楽とは字のごとく娯楽でさあと、何だか少々|危《あや》しくなって来た。よくよく
糺明《きゅうめい》して見ると、実は今月末《こんげつすえ》とかに開場するんで、何を....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
こう仰せられた。下手人が、相知れぬときには、村一統の者をくくり上げて、あくまでも
糺明するつもりじゃとのう。 (一同顔見合わせ蒼白になってしまう) 村人五 わしは....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
相聞こえ、格別寛大の沙汰をもって、しばらく宥恕いたし候につき、速かに姦徒の罪状を
糺明し、厳刑を加うべし。もし遅緩に及び候わば旬日を出でずして、ことごとく天誅を加....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
として最も恥ずべきやきもちの心が起り、つい、あらぬ事を口走って、ただちにマア坊に
糺明せられ、今は、ほとんど駄目になった。 「全部読んだよ。面白かった。つくしって....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
のもふざけた話だ。とにかく明朝、あの浅田とやらいう人足を役所に呼び出し、きびしく
糺明してやろうと、頗る面白くない気持でその夜は寝た。 詐術はかならず露顕するも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かけられて探られた場合に、痛い所がないとは言えない住居であります。それを引捕えて
糺明《きゅうめい》しようというのは、主膳の仕業《しわざ》としては有り得べきことに....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
でもできる。まずそのまえに、われらをたばかったものを突きとめ、きゃつらの心組みを
糺明《きゅうめい》いたそうではないか」
「うむ」
「いわばわれら両人は同じ災厄に....
「男ぎらい」より 著者:豊島与志雄
をする者もありました。 「いえね、美枝ちゃんが倉光君をどこかに隠したというんで、
糺明してたんです。」 「ばか言え。」 卓子を並べなおして、それぞれ席に就きまし....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
、文字の上に現われました以上は、その老人を捕らえませねば……」 「左様、捕らえて
糺明するのが、万全の策には相違ござらぬが、その飛加藤の亜流という老人、どこにいる....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
お話し申しあげました伊佐野の局の召使い八重と申す者を国府台で追いつめ、及ぶかぎり
糺明いたしましたが、なんとしても白状いたしませんので、後々のためを思いまして鐘ガ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
かの間に忍んで来てそんな素早い仕事が出来よういわれがない。 念のため、一人ずつ
糺明して見たが、双互の口合いからおして、一人として錠口までも来たものがないことが....
「活人形」より 著者:泉鏡花
枝めはどうして失せた知らん。婆々が裏切をしたのではあるまいか。むむ、何しろ一番|
糺明て見ようと、掌を高く打鳴らせば、ややありて得三の面前に平伏したるは、当家に飼....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
たのである。この目的には方法はただ一つある。――むろんポルトガル人たちをあくまで
糺明して泥を吐かせようのみ。ロオペは彼を煙に巻いたが、まだフェライラとチノコが残....
「撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
ければならない。米国としては一方サープライズ号救助の感謝、他方シャーマン号事件の
糺明、恩威ならび行うための口実に事を欠かないのだから――内訓はこうした意味を伝え....