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紀元
「紀元〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紀元の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
え、父母兄弟とも喧嘩《けんか》をした今は、――いや、今はそれどころではない。この
紀元節《きげんせつ》に新調した十八円五十銭のシルク・ハットさえとうにもう彼の手を....
「貉」より 著者:芥川竜之介
《むじな》は、神武東征の昔から、日本の山野に棲《す》んでいた。そうして、それが、
紀元千二百八十八年になって、始めて人を化かすようになった。――こう云うと、一見甚....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
するくらいだった。
ちょうどその時分の事だった。ある日、――そうそう、あの日は
紀元節《きげんせつ》だっけ。何でも朝から雨の降り出した、寒さの厳しい午後だったが....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
もって立つ国であるということができます。トーヴァルセンを出して世界の彫刻術に一新
紀元を劃《かく》し、アンデルセンを出して近世お伽話《とぎばなし》の元祖たらしめ、....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
第八室に入ると、ここは参考標本室であった。人造人間の博物館ともいうべきところで、
紀元前四世紀以来、人知が考え出した人造人間のありとあらゆる模型が陳列されてあった....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
ぐろと、次のような文章が返り点のついていない漢文で認めてあった。 ――支那大陸
紀元八十万一年重陽の佳日、中国軍政府最高主席委員長チャンスカヤ・カイモヴィッチ・....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
千年よりもすこし眠りすぎていた。時計の読みは、一千年と百六十九日目になっており、
紀元でいうと三千六百年の冬二月に相当している。つまり百六十九日だけ、この棺桶機械....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
て特別の注意を引かれていたものである。タレース(Thales)は、また実に(西暦
紀元前約五五〇年)万物は水より成ると言っているのである。煮沸器内の水を煮詰めてし....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
その何れかに決まるであろうが、興れば本懐この上なし、たとえ亡ぶともわが日本民族の
紀元二千六百五年の潔ぎよき最期は後世誰かが取上げてくれるであろうし、そして、それ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
》してみることである。すると、おそらく相当の数の生返り人が出来るであろう。中には
紀元前何万年の人間もいるであろうから、彼らにいろいろ質問することによって、大昔の....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
れたような、一廓の蒼空に、老人がいわゆる緑青色の鳶の舞う聖心女学院、西暦を算して
紀元幾千年めかに相当する時、その一部分が武蔵野の丘に開いた新開の町の一部分に接触....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
めったに起らない。 『イムペレエタアと称する霊からの通信の開始は、私の生涯に一新
紀元を劃するものである。それは私にとりて、精神的再生を遂げしめた教育期間で、爾来....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
社会的の欠陥もまたけっして少なくなかったのである。憲法は明治二十三年二月十一日の
紀元節をもって発布され、立憲政体もいよいよここに確立され、その翌年、帝国議会も開....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
教宗に属す。ウェストミンスター・アベーは英国第一の古刹にして、その最も古き部分は
紀元後九八五年(今を去ること九百余年前)の建設にかかる。セントポール・カテドラル....
「西航日録」より 著者:井上円了
りて、 千万里隔つる旅の外までも今日のよき日を祝ひけるかな 耶蘇よりも遥かに古き
紀元節是れ日の本の名物にぞある 余、欧米の社会を見ざること、ここに十有五年なり....