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紀国
「紀国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紀国の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のほうへ向けました。虎《とら》の門《もん》からだらだらと上がったところが今も残る
紀国《きのくに》坂で、当時は食い違いご門があったから俗に食い違い見付とも言われて....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
ら叶わん。和蘭陀船は向い風でも構いよらんけに……呼子まで百両出す。百両……なあ。
紀国屋文左衛門や。道程が近いよって割合にしたら千両にも当るてや、なあ。男は度胸や....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
工町、檜物町、上槇町、それから横に切れて大鋸町、本材木町へ移り、金六町、水谷町、
紀国橋の辺から木挽町を焼き、芝の網場まで往った。下町の方は、須田町、鍛冶町、白銀....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
は世にも稀なる切で、何れでお求めになりましたか」 武「これはなんで、芝口三丁目の
紀国屋と申すが何時も出入で誂えるのだが、其所へ誂えずに、本町の、なにアノ照降町の....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
神を、子孫として祀っている者には、国造の称号を黙認していたようである。出雲国造・
紀国造・宗像国造などの類である。倭宮廷でも、天子自ら神主として、神に仕えられた。....
「貉」より 著者:小泉八雲
東京の、赤坂への道に
紀国坂という坂道がある――これは紀伊の国の坂という意である。何故それが紀伊の国の....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
儲けた金で第二船第三船第四船と矢つぎ早に差し向けたのがことごとく大当り。今様小型
紀国屋文左衛門。その半年で立派に財を築いた。一力もわが事のように喜び、 「なア、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
に当り、古事記によると途中血だらけの手を洗ったところを血沼海と云い、人に負われて
紀国男水門に行って雄叫びをあげて死んだと云うが、書紀は紀伊カマ山まで行って死んだ....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
細工で売出した老舗、今日問題になった品もうし紅物で、細長い平たい面へ九にいの字の
紀国屋《たのすけ》の紋を彫った若意気向き、田之助《たゆう》全盛の時流に投じた、な....