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紀
「紀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
んがわ》に並んでいた。が、それ等は腰の高い、赤いクッションの色の褪《さ》めた半世
紀前の古椅子だった。信輔はこの二脚の椅子に全中流下層階級を感じた。同時に又彼の友....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
へ乗りこむことにした。長い航海も彼女には存外苦痛ではないらしかった。しかし彼女は
紀州沖へかかると、急になぜか興奮しはじめ、とうとう海へ身を投げてしまった。日本へ....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
え、父母兄弟とも喧嘩《けんか》をした今は、――いや、今はそれどころではない。この
紀元節《きげんせつ》に新調した十八円五十銭のシルク・ハットさえとうにもう彼の手を....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
へ帰って行った。南蛮船《なんばんせん》入津《にゅうしん》の図を描《か》いた、三世
紀以前の古屏風へ。
さようなら。パアドレ・オルガンティノ! 君は今君の仲間と、....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
準備はもう出来たのですか?
小説家 大抵《たいてい》出来ました。ただ読む筈だった
紀行や地誌なぞが、未だに読み切れないのに弱っています。
編輯者 (気がなさそうに....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
ぬ》る者|衆《おお》し。艫舳《へとも》、廻旋《めぐら》することを得ず。」(日本書
紀《にほんしょき》)
いかなる国の歴史もその国民には必ず栄光ある歴史である。何....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
た煙管《きせる》である。
前田家は、幕府の制度によると、五世《ごせ》、加賀守綱
紀《かがのかみつなのり》以来、大廊下詰《おおろうかづめ》で、席次は、世々|尾
紀水....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
》が見えた。幌は垣の上にゆらめきながら、たちまち目の前を通り過ぎた。「一体十九世
紀の前半の作家はバルザックにしろサンドにしろ、後半の作家よりは偉いですね」客は―....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
自身その武器の一つを執《と》りたいと思った記憶はない。
尊王
十七世
紀の仏蘭西《フランス》の話である。或日 Duc de Bourgogne が 〔....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
前後の事情により、大体の推測《すいそく》は下《くだ》せぬこともない。わたしは馬政
紀《ばせいき》、馬記《ばき》、元享療牛馬駝集《げんきょうりょうぎゅうばだしゅう》....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
いた、韻文《いんぶん》の年代記の中にも、同じような記事が見えている。だから十三世
紀以前には、少くとも人の視聴を聳《そばだ》たしめる程度に、彼は欧羅巴《ヨオロッパ....
「佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
の一身、詩仏と詩魔とを併せ蔵すと云うも可なり。 四、佐藤の詩情は最も世に云う世
紀末の詩情に近きが如し。繊婉にしてよく幽渺たる趣を兼ぬ。「田園の憂欝」の如き、「....
「狂女」より 著者:秋田滋
る不幸で頭が変になってしまったんだね。話はすこし昔にかえるが、この女は二十五の年
紀に、たった一月のうちに、その父親と夫と、生れたばかりの赤ン坊を亡くしてしまった....
「初雪」より 著者:秋田滋
体から温かみが失せてゆくものだが、それと同じように、この古色蒼然たる屋敷も、幾世
紀かの年月を閲するうちに、いつしか、つめたく冷え切ってしまったように思われるのだ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、後編に研究の梗概を叙することにした。 大正十二年一月著者識す。 前世
紀の初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走り廻ったり、球をころがして遊....