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約す
「約す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
約すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
の個所を発見すると、必ず粟野さんに教わりに出かけた。難解の、――もっとも時間を節
約するために、時には辞書《じしょ》を引いて見ずに教わりに出かけたこともない訣《わ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かったが、一日のうちで二時間ないし三時間は汲めないような日もあった。庭の撒水を倹
約する日もあった。折角の風呂も休まなければならないような日もあった。わたしも一日....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
自炊をして、昼も晩もパンとジャガ芋かスープで済ます。洗濯と娯楽と被服とをうんと倹
約する。あるものはいわゆる「お友《アミ》だち」の男と同棲する。夫婦共かせぎする。....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ト、冷笑ないし否なりとするものが八十五パアセントです。後者について、その論旨を要
約すれば、“リーマンとその後援者は気が変になったのだ。彼らは自ら宇宙塵となるため....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
のです。 が、開けない以上は、誓って、一冊の旅行案内といえども取出さない事を盟
約する。 小出しの外、旅費もこの中にある、……野宿する覚悟です。 私は――」....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
正に愚人の閑事業たるに過ぎない。われ等は飽まで、現実の生活に即して教を樹てる。要
約すれば左の三部分に分れる。―― (一)神の認識と崇敬。…………神に対する責務。....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
人の当分の教育のためには扶助料をもって当てたい。もし工場の金が取れるようなら、倹
約すればこれでやれぬことはなかろうと思う。 しかし大勢のことだ、案外に金の掛る....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
者を戦慄させるであろう。 妖怪事件については、多くの説がある。しかしそれらを要
約すれば、何か怪しいものが船の周囲を終夜飛びあるくというのである。ピーターヘッド....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
写しであった。無論ドコの貸本屋にも有る珍らしくないものであったが、ただ本の価を倹
約するばかりでなく、一つはそれが趣味であったのだ。私の外曾祖父の家にも(今では大....
「瘤」より 著者:犬田卯
」 「しかし――」と田辺はどっきどっきと打つ胸を強いて抑えて、「予算を見ると、節
約すべき項目は随分あるように思う。たとえば会議費……」 「君らにそんなことを言わ....
「迷信解」より 著者:井上円了
、幸福のみをうくることはできぬ。ただ、富を得んと思わば労苦をいとわず、辛抱して倹
約するがよし、知識を得ようと思わば、学問を勉強するがよい。そのほかに富貴、知識を....
「郊外生活の一年」より 著者:岡本綺堂
ったが、一日のうちで二時間|乃至三時間は汲めないような日もあった。庭のまき水を倹
約する日もあった。折角の風呂も休まなければならないような日もあった。わたしも一日....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
その風の流れてヤソ教に入りしものなりという。 国教宗の制規によるに、男女結婚を
約するものは、その結婚の期日にさきだちて(通常五週間前)、これをその檀那寺に報知....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
晴れ。前日のごとく、秋期にもかかわらず春天駘蕩の趣あり。午前、今回南アフリカ行を
約するホワイトスター会社汽船ペルシック号を訪い、船長モルガン氏に面会す。午後、知....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
しまった後で、また取り消すということは、人情的にも、法律的にも面倒です。だから婚
約する前にまず充分調査して、後でまごつかぬようにしなければなりません。 ここに....