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紅斑
「紅斑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅斑の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
そうして、その血を新夫婦が額に塗りまた胸に塗る場面があった。今度インド婦人の額の
紅斑を見たときになんとなくそれを思い出して、何か両者の間に因縁があるのではないか....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
丈の振り袖である。が、両袖とも捲くり上げている。頭の弁天松代である。衣裳も手足も
紅斑々、切られたのではない返り血だ。敵を幾人か切り斃し、その血を浴びたものらしい....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
内へ顔を入れる。 融川は俯向き首垂れていた。膝からかけて駕籠一面飛び散った血で
紅斑々、呼息を刻む肩の揺れ、腹はたった今切ったと見える。 「無念」 と融川は首....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
怨ある同僚二人を決闘の後討取ったのである。彼も数ヶ所の薄手を受け、返り血を浴びて
紅斑々|髻千切れた凄じい姿で目付衆の屋敷へ宣り出た、切られた二人の其一人は、家老....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
。 バラバラと囲みが解けて散った。 乱れた髪、乱れた衣裳、敵の返り血を浴びて
紅斑々! そういう姿の山岸主税は、血刀高々と頭上に捧げ、樫の木かのように立ってい....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
乱するその事が、面白くて面白くてならないのであった。 返り血を浴び顔も手足も、
紅斑々として凄まじく、髻千切れて髪はザンバラ、そういう陣十郎が老人の一人を、群集....