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紅染
「紅染〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅染の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
に、幼な児を抱いていたのですが、その葉に後《うしろ》を遮《さえぎ》られたせいか、
紅染《べにぞ》めの単衣《ひとえ》を着た姿が、夕明りに浮んで見えたものです。すると....
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
てやどりぬ。このあたりあさのとりいれにて、いそがしぶる乙女《おとめ》のなまじいに
紅染《べにぞめ》のゆもじしたるもおかしきに、いとかわゆき小女のかね黒々と染《そめ....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
カルな伝授もの風の知識である。例えば『永代蔵』では前記の金餅糖の製法、蘇枋染で本
紅染を模する法、弱った鯛を活かす法などがあり、『織留』には懐炉灰の製法、鯛の焼物....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
けるのは敢て珍らしいことではない。樹が低く、その枝端に群集して着いている実は秋に
紅染し、緑葉に反映して人の眼をひく、すなわちこの実には臭気がありそれが薬用となる....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
って、それでも思い出したようにときどきしおたれ気にはためいていたりした。 京の
紅染めの向うを張って「鴨川の水でもいけぬ色があり」と当時江戸っ児が鼻を高くしてい....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
まりに多くの懸隔があった。ことに同じ染物屋でも、当初から純粋に植物性染料を用いた
紅染屋の如きは、決して賤しいものとはされていなかったのである。そこで藍染屋も草藍....