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「紅楼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

紅楼の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島崎藤村
て見た。読もうと思って彼地《むこう》から持って来た支那の小説が出て来た。名高い『紅楼夢』だ。嗅《か》ぎ慣れた臭《におい》はその唐本の中にもあった。 一冊取出し....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
淑女のたしなむ処よ。」 「違う違う、稗史だそうだ。」 「まさか、金瓶梅……」 「紅楼夢かも知れないよ。」 「何だ、紅楼夢だ。清代第一の艶書、翁が得意だと聞いては....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
行って、いわゆる三本木芸子にも出合った。この頃私は七言律詩を二十ばかりも作って、紅楼の興味や何かを聞かじり半分に詠って、小牧始めの同塾生にも示し、また我藩の山本....
上野」より 著者:永井荷風
シテ之ヲ興ス。爾来今ニ至ツテ日ニ昌ニ月ニ盛ナリ。家家娉※ヲ貯ヘ、戸戸婀娜ヲ養フ。紅楼翠閣。一簇ノ暖烟ヲ屯ス。妓院ノ数今七八十戸ニ下ラズト云フ。」 わたくしは先....
夏の町」より 著者:永井荷風
の塵に汚る 月明今夜消魂客。 月明るく 今夜 消魂《しょうこん》の客 昨日紅楼爛酔人。 昨日《さくじつ》は紅楼に爛酔《らんすい》するの人 年来多病感....
雑魚寝」より 著者:吉井勇
で過した時には、何だかまるでこの世の出来事ではないような気がして、何時しか自分が紅楼夢中の人となつているように思われてならなかつた。 遊び疲れ飲み疲れて、これ....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
《とむら》うばかり。わたくしは年々秋風秋雨に襲われた後《のち》の庭を見るたびたび紅楼夢《こうろうむ》の中にある秋窓風雨夕《しゅうそうふううのゆうべ》と題された一....