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紅涙
「紅涙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅涙の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
る後学になるような事件が至るところに横風《おうふう》にあらわれてくる。雪江さんの
紅涙《こうるい》のごときはまさしくその現象の一つである。かくのごとく不可思議、不....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
がちらちら見える、それが省作の家である。 おとよは今さらのごとく省作が恋しく、
紅涙|頬に伝わるのを覚えない。 「省さんはどうしているかしら、手紙のやりとりばか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
え聞く南朝の勇士、畑六郎左衛門|時能《ときよし》も、この地の木地師の娘に迷うて、
紅涙綿々の恨みをとどめたそうな。すべて山中の女は、声清らかにして肌が餅の如く、色....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、日本|開闢《かいびゃく》以来の歴史があり、英雄武将の興亡盛衰があり、美人公子の
紅涙があるのです。さすが好学のお雪ちゃんにしても、いま直ぐにその歴史と伝記を数え....
「字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
のないアメリカには、そのかわりに「お母さんのプディング」によって、若いお嫁さんは
紅涙をしぼらせられなければならないことになっている。 9 とにかく、....
「三国志」より 著者:吉川英治
身がふるえてきます。……ああいつまでも、こうしていたい」 なお、寄りすがって、
紅涙雨の如き姿態であった。――ところへ、董卓は朝から帰って来るなり、ただならぬ血....
「三国志」より 著者:吉川英治
えっ。母公には、明日も知れぬご危篤ですって?」 兄孫権の手紙を読むうちに、もう
紅涙潸々、手もわななかせ、顔も象牙彫のように血の色を失ってしまった。 「一刻もお....