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紅潮
「紅潮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅潮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
気がついて、それをやめると、掌をひらいてそのナイフにじっと見入った。 彼の顔が
紅潮して来た。彼は拳でぽんと卓子の上を叩くと、顔色をかえて立上った。 「……おお....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
深い魅力を感じたからだった。僕はこの悪性の遊戯に夢中になっている彼女の頬が次第に
紅潮し、果ては一種のオルガスムスに似た微かな痙攣がマスミのしなやかな肩から上膊の....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
本艦は、本日を以て、米国加州沿岸に接近することができたのである」艦長の頬は生々と
紅潮していた。「本艦の任務は、僚艦一〇二及び一〇三と同じく、米国の大西洋艦隊が太....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
ます。どう思召しましょうか、父の生死のほどは」 トシ子嬢は語り終ると、ほんのり
紅潮した顔をあげて、帆村の判定を待った。 「さあ――」と帆村は癖で右手で長くもな....
「地球盗難」より 著者:海野十三
帯でしっかりと台の上に結びつけられた。 博士の顔は、だんだんと子供の頬のように
紅潮してきた。なにかしら、博士を興奮させるものがあるらしい。 やがて博士は、大....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いつものような三人だけの世界に戻った。法水はしばらく凝然と考えていたが、稀らしく
紅潮を泛べた顔を上げて云った。
「ねえ支倉君、とうとう僕は、ある一つの結論に到達....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ことにして、では、そこを先占しようとしたのは、いずれの国であろう。訊くと、折竹は
紅潮さえもうかべ、 「どこって※ それが他の国ならいう必要のないことだ。日本政府....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
隆夫が昂奮《こうふん》をおしつけかねて、奇妙な声を出す。 一同の顔が、さっと
紅潮《こうちょう》して、隆夫の顔に集まる。 隆夫は手まねで三木に空中線の向きや....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
たちと房枝たちとの間にとりかわされた。美少女たちの頬は、トラックの上で、すっかり
紅潮して、花にもましてうつくしく見えた。 彦田博士の極東薬品株式会社の前でも、....
「獏鸚」より 著者:海野十三
。 「うん、いまに判る。さあ、これを見ていたまえ」 帆村の顔は流石に朱のように
紅潮した。彼は鉛筆をとりあげると、白紙をひきよせた。 「アラマソオオ、マダムイナ....
「流線間諜」より 著者:海野十三
きだして来た。帆村はそこに書かれてある文字を拾って読みだしたが、彼の顔は見る見る
紅潮して来たのだった。隠しインキは、そもそも何を語っていたのであろうか? ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
ぎ干すと、按摩が手を掛けたのと一緒であった。 がたがたと身震いしたが、面は幸に
紅潮して、 「ああ、腸へ沁透る!」 「何かその、何事か存じませぬが、按摩は大丈夫....
「暗号数字」より 著者:海野十三
つ見当がついてきたぞ。相手は例の秘密団体の奴ばらなんだ!」 帆村の顔は、次第に
紅潮してきた。 自宅にかえった帆村は、早速各所に連絡をとって情報を集めた。そし....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
ます。 金剛先生の小町は古今の絶品とも言われていますが、あの小町の能面がいつか
紅潮して、拝見しているうちにそれが能面ではなく世にも絶世の美女小町そのものの顔に....
「芙蓉の花にも似た美しい楊貴妃を」より 著者:上村松園
極気品の高いものにして全体羅の中に玉の様な肩先から白い胸の辺り少し湯上りのぽっと
紅潮した皮膚が見えて居ると言った風で……傍には侍女が一人います。 詩集はかなり....