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紅粉
「紅粉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅粉の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
思われなかった。殊にあの十六人の女たちは、いずれも死穢《しえ》を隠すために、巧な
紅粉《こうふん》を装っている、屍骨《しこつ》のような心もちさえした。彼はそこで山....
「或る女」より 著者:有島武郎
なった。そうなると葉子は矢もたてもたまらなかった。
葉子は紅《べに》のまじった
紅粉《おしろい》をほとんど使わずに化粧をした。顎《あご》の両側と目のまわりとの紅....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
任せる上に、英吉も云った通り、実家から附属の化粧料があるから、天のなせる麗質に、
紅粉の装をもってして、小遣が自由になる。しかも御衣勝の着痩はしたが、玉の膚豊かに....
「今戸心中」より 著者:広津柳浪
銚子を取り上げた。 眼千両と言われた眼は眼蓋《まぶた》が腫《は》れて赤くなり、
紅粉《おしろい》はあわれ涙に洗い去られて、一時間前の吉里とは見えぬ。 「どうだね....
「初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
りと高く、色はくッきりと白く、目はぱッちりと清しく、ほんとうの美人だ。黛を施し、
紅粉を用い、盛んに粧いを凝らして後、始めて美人と見られるのはそれはほんとうの美人....
「京都学校の記」より 著者:福沢諭吉
より十三、四歳、華士族の子もあり、商工平民の娘もあり。おのおの貧富にしたがって、
紅粉《こうふん》を装い、衣裳を着け、その装《よそおい》潔《きよ》くして華ならず、....
「三国志」より 著者:吉川英治
達はいかなるお詫びでもいたしますが」 「どういう謝罪の法をとるかね」 「この面に
紅粉を塗り、女の衣裳を着て、閣下の前にお辞儀いたします」 「それはおもしろい」 ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
桐葉 おもしろの遊女の秋の夜すがらや 翁 ともし火風をしのぶ
紅粉皿 叩端 是などもまた確かに群れて旅行く女たちの生活であって、静....