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紅花
「紅花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅花の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ーツ・エンド・キーリス』四八八頁)。アルメニアのアララット山の氷雪中に衆紅中の最
紅花、茎のみありて葉なきが咲くトルコ人これを七兄弟の血と号《な》づく(マルチネン....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
唯きょうまで知らなかった、妙に息苦しい感慨の漲って来るのを感じただけだった。 番
紅花の紅なるを咎むる勿れ。 桂枝の匂へるを咎むる勿れ。 されど我は悲しいかな。 ....
「蓮香」より 著者:田中貢太郎
桑生は泝州の生れであって、名は暁、字は子明、少い時に両親に死別れて
紅花埠という所に下宿していた。この桑は生れつき静かなやわらぎのある生活を喜ぶ男で....
「古き小画」より 著者:宮本百合子
照し、一層華やかに生命をもち、愛らしく見える。母のためにと思って、スーラーブが蕃
紅花《サフラン》色の水晶に目をつけると、商人は、いそいで別な袋の底をさぐり、特別....
「白くれない」より 著者:夢野久作
残怨白
紅花盛 余多人切支丹寺 「ふうん読めんなあ。これあ……まるで暗号じゃないかこれ....
「沓掛より」より 著者:寺田寅彦
七月十三日の夜には哲学者のA君と偶然に銀座の草市を歩いて植物標本としての蒲の穂や
紅花殻を買ったりしたが、信州では八月の今がひと月おくれの盂蘭盆で、今夜から十七日....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
展開される場面も数多くなり『新潮』『文章世界』などのほかに、『スバル』もあり『番
紅花』『詩歌』『朱欒』等のほか、片山広子のアイルランド劇研究の載った『心の花』も....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
お話しなさい。大方、また広岡のお雪さんのこッたろう。」 「え、知ってるの。」 「
紅花染だね。お前さんの心配はというと、いつでもお極りだよ。またどうかしたのかい。....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ことではあるが、しかし窓の高さは少なくとも二十|呎はあったし、かつその下には、蕃
紅花の花床があって爛漫と咲き埋まっているのであったが、その花床にも、また地面にも....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
学名をつけてその図説を発表したが、満州〔中国の東北地方一帯〕に産するものには、淡
紅花《たんこうか》のものが多い。しかしそれは、もとより同種である。種名の alb....
「西航日録」より 著者:井上円了
かりの山麓にあり。山の形状はやや、わが京都の東山に接する趣あり。緑葉の森々たる、
紅花の爛々たるは、あたかもわが春夏の交に似たり。ときに拙作をもってこれを叙す。 ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の植物園をしのぐというも過賞にあらず。この落葉蹊をうずむるの晩秋に当たりて、緑草
紅花、満園春の光景を呈す。当日サベージクラブ(当市紳士の共楽団)より、臨時名誉会....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
を越す都となりました。山形の産物としては「節織」も名がありましたが、それよりも「
紅花」の産地として特に聞え、一時は盛な商いでありました。
紅花というのはもとより植....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
早い。傾斜が次第に緩くなって、雪が絶えると深山榛、七竈、白樺などの生えた草地に、
紅花イチゴ、日光黄菅などが咲いていた。この草地は尾根の上まで続いて、其処は広い平....