紅茶[語句情報] » 紅茶

「紅茶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

紅茶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
ちらへ近づいて来ると、出窓に面した廊下には、四十|格好《がっこう》の女中が一人、紅茶の道具を運びながら、影画《かげえ》のように通りかかった。女中は何とも云われな....
」より 著者:芥川竜之介
。 「いえ、もうどうぞ。――ほんとうにお茶なんぞ入《い》らないことよ。」 「じゃ紅茶でも入れましょうか?」 「紅茶も沢山。――それよりもあの話を聞かせて頂戴《ち....
」より 著者:芥川竜之介
も御帰りにならないのでございますか?」 これはその側の卓子《テーブル》の上に、紅茶の道具を片づけている召使いの老女の言葉であった。 「ああ、今夜もまた寂しいわ....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
は重用されている、敏腕の社員だと云う事です。成程そう云えば一つ卓子《テエブル》の紅茶を囲んで、多曖《たわい》もない雑談を交換しながら、巻煙草をふかせている間でさ....
魔術」より 著者:芥川竜之介
藪に降る雨の音を聞くともなく聞いていましたが、やがてまたあの召使いの御婆さんが、紅茶の道具を持ってはいって来ると、ミスラ君は葉巻《はまき》の箱の蓋《ふた》を開け....
路上」より 著者:芥川竜之介
い鉄縁《てつぶち》の眼鏡越しにのんびりと俊助の顔を見た。 「何にする? 珈琲か。紅茶か。」 「何でも好い。――今、雷《かみなり》が鳴ったろう。」 「うん、鳴った....
蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
知れなかった。が、僕の心もちには何か幽《かす》かに触れるものだった。 「ちょっと紅茶でも飲んで行《ゆ》くかな。」 僕等はいつか家の多い本通りの角に佇《たたず》....
早春」より 著者:芥川竜之介
ていた。彼の友だちは堀川《ほりかわ》という小説家志望の大学生である。彼等は一杯の紅茶を前に自動車の美的価値を論じたり、セザンヌの経済的価値を論じたりした。が、そ....
少年」より 著者:芥川竜之介
うはお目出たいクリスマスである。「世界中のお祝するお誕生日」である。保吉は食後の紅茶を前に、ぼんやり巻煙草《まきたばこ》をふかしながら、大川《おおかわ》の向うに....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ながら、まめに階段を上《のぼ》り下《お》りした。その癖《くせ》保吉のテエブルへは紅茶を一杯《いっぱい》頼んでも容易に持って来てはくれなかった。これはここに限った....
或る女」より 著者:有島武郎
た。 「もう少しお待ちになると雪が小降りになりますわ。今、こないだインドから来た紅茶を入れてみますから召し上がってみてちょうだい。ふだんいいものを召し上がりつけ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
時ここから選抜きで助けに来た、その一人である。 「どこかへいらっしゃる、ちょっと紅茶でも。」 面喰った慌しい中にも、忽然として、いつぞのむかし吉原の横町の、ず....
暗号数字」より 著者:海野十三
そのポスターを壁に貼ると、ゲーム取に向って、なかなかあきそうもないから下へ行って紅茶をのんでくるからといい置いて外へ出た。 外へ出るなり、彼は円タクを呼びとめ....
西航日録」より 著者:井上円了
の子を託すれば、終日飲食を授けて養育する所なり。また、貧民に飲食を施す組織あり。紅茶大碗半文、食品一文、都合一文半にて食事を弁ずべし。余輩ここに至り、四人にて満....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
み差し出だし、昼食および晩食には一切差し出ださぬ。そこで乗客がみな、茶器、茶菓、紅茶、コーヒー、コーコー、チョコレート等、たくさん持参して載っておる。午後三時に....