紊乱[語句情報] »
紊乱
「紊乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紊乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
患なからしめんことを期す。何となればその偏依あるいは自由を破滅し、あるいは秩序を
紊乱し、しかして国民的統一を失えばなり。 〔第三〕国民論派は社会百般の事物につい....
「征服の事実」より 著者:大杉栄
いささかでもこれに疑惑をさしはさむようになれば、それは社会の安寧と秩序との大なる
紊乱を生ずるもととなる。そこでこの観念を強制するために、諸種の政策が行われた。い....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
いうに及ばず、いずれへも出入法度たるべく取締られたのは、全く私娼を営んで、風俗を
紊乱したからで、して見ると落語家のいい草じゃないが、女ならでは夜のあけぬ国だけに....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
っていると、その日の午後、こんどはとんでもない警察につかまってしまった。 秩序
紊乱、官吏抗拒、旅券規則違反というような名をつけられて、警察に一晩、警視庁に一晩....
「獄中記」より 著者:大杉栄
た)の刑期も、ほんのうろ覚えではっきりは覚えていない。 一、新聞紙条令違犯(秩序
紊乱) 三カ月 二、新聞紙条令違犯(朝憲
紊乱) 五カ月 三、治安警察法違犯(....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
あるといって、この新聞にも書いてあるんだからね」 「無理に難癖をつけるとして秩序
紊乱という奴かな。怪獣の秩序
紊乱かな……どうも獣じゃ仕方がない――それとももしや....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
たき事には」などとうそぶいて、栄華に耽っている間に、地方の政治は名状し難いまでに
紊乱してしまった! 悪辣な国司どもは官権を濫用して、不正を働き、私腹を肥して、人....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
て、二人が二人とも揃って経済に無茶であったから、さらぬだに不足がちの家計が一層|
紊乱して、内証は岡目に解らぬほどの不如意を極めていた。 かつ加うるに夫婦の間が....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
間行政財政の整理に没頭し給うたという事の如きも、彼が在朝中にいかに多く行政財政の
紊乱を来していたかという事を察するに足るのである。 彼が皇胤であったという事は....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
因縁を有する鉢叩きの徒であったのである。上人の生れた延喜の頃は地方の政治甚だしく
紊乱して、人民は国司の収歛誅求に堪え兼ね、当時生に安んぜずして自ら公民の資格を放....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
子をたぶらかせ、市政を乱し、女子をして政治に携らしめて我国の美風を傷つけ、朝憲を
紊乱せしめたものである。すべてこれらは死刑に該当するものであるからおまえを死刑に....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
に道義の昂揚を掲げておるのであります。しかも、吉田内閣のもとでは、綱紀はそれほど
紊乱しておらないと強弁されておるが、第十五国会の決算委員会に現れた報告書によれば....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
当時なお仙北の地には、少からず生蕃がいたのだ。延喜前後から地方の政治はなはだしく
紊乱した。奥州においては蝦夷の族勢力を恢復して、いったん設置した郡までが夷地に没....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
乱のみを狙うべきでない。しかもその行使はほとんどが美への冒涜が多い。むしろ秩序|
紊乱の罪悪がどれだけ芸術の正しい品位を破るか。近代は澆季なりと時の人が嘆いたあの....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
、その多数が農奴の状態に堕ちてしまったのであった。 かくの如くにして地方政治は
紊乱の極みに達し、生活に安んぜざる庶民階級の人々は、課役を避けて逃亡するものが多....