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納
「納〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
納の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
れば手を出して、そっと鼻の先にさわって見た。が、鼻は行儀《ぎょうぎ》よく唇の上に
納まっているだけで、格別それより下へぶら下って来る景色もない。それから一晩寝てあ....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
云われて弱った覚《おぼえ》もある。とうとう一寸《いっすん》逃れを云って、その場は
納まったが、後で聞くとやはりその女は、それから三日ばかりして、錺屋《かざりや》の....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
――それも雪もよいの、底冷がする日の事でございましたが、今出川《いまでがわ》の大
納言《だいなごん》様の御屋形から、御帰りになる御車《みくるま》の中で、急に大熱が....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、悄々《すごすご》綱利の前を退いた。
それから三四日経ったある雨の夜《よ》、加
納平太郎《かのうへいたろう》と云う同|家中《かちゅう》の侍が、西岸寺《さいがんじ....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
》なのに驚いた。しかし御用部屋《ごようべや》の山崎|勘左衛門《かんざえもん》、御
納戸掛《おなんどがかり》の岩田|内蔵之助《くらのすけ》、御勝手方《おかってがた》....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
る。Kの如き町家の子弟が結城紬《ゆうきつむぎ》の二枚襲《にまいがさね》か何かで、
納まっていたのは云うまでもない。僕は、この二人の友人に挨拶をして、座につく時に、....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
事を信じている。「十字架《くるす》に懸《かか》り死し給い、石の御棺《ぎょかん》に
納められ給い、」大地の底に埋められたぜすすが、三日の後《のち》よみ返った事を信じ....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
誦《ず》しはじめた。
これが、この男の日頃からの習慣である。身は、傅《ふ》の大
納言《だいなごん》藤原道綱《ふじわらみちつな》の子と生れて、天台座主慈恵《てんだ....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
まする。御指南番《ごしなんばん》山本小左衛門殿《やまもとこざえもんどの》の道場に
納会《のうかい》の試合がございました。その節わたくしは小左衛門殿の代りに行司《ぎ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
》、仁和寺《にんなじ》の法印寛雅《ほういんかんが》が子、京極《きょうごく》の源大
納言雅俊卿《みなもとのだいなごんまさとしきょう》の孫に生れたのは、こう云う俊寛《....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
しにぽろぽろ涙を落した。が、やはりふだんのように何とも口は利かなかった。
僕は
納棺《のうかん》を終った後にも時々泣かずにはいられなかった。すると「王子の叔母さ....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
別《はなむけ》ならず、里見殿《さとみどの》の賜《たま》ものなるに、辞《いろ》わで
納め給えと言う。」――僕はそこを読みながら、おととい届《とど》いた原稿料の一枚四....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
う因縁によったものか、父や母さえも知らないらしい。しかしいまだに僕の家には薄暗い
納戸の隅の棚にお狸様の宮を設け、夜は必ずその宮の前に小さい蝋燭をともしている。 ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
小川は、はんの木や小さな柳のあいだをさらさらと流れている。母屋のすぐそばに大きな
納屋があり、教会にしてもよいくらいだった。どの窓からも、どの割れ目からも、農場で....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ていないのは筆塚や石の牛も同じことである。僕は僕の小学時代に古い筆を何本も筆塚へ
納めたことを思い出した。(が、僕の字は何年たっても一向上達する容子はない。)それ....