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「納める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

納めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
きどき》から事務所と契約して、事務所から一手に陸軍|糧秣廠《りょうまつしょう》に納める事になっていた。その方が競争して商人に売るのよりも割がよかったのだ。商人ど....
生きている腸」より 著者:海野十三
生吹矢の死体が発見されたのは、それから半年も経ってのちのことであった。一年分ずつ納めることになっている家賃を、大家が催促に来て、それとはじめて知ったのだ。彼の死....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
面白い男でした。御承知の通り、飼葉屋というのは方々の武家屋敷へ出入りして、馬秣を納めるのが商売です。わたくしは前からこの男を識っているので、二つ三つ世間話なぞを....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
分|実入りがあることでしょう。祈祷料は思召しなんですけれど、ひとりで二|歩三歩も納める奴があるそうですから、たいしたものです」 「それはまあそれとして、その行者....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の一件を余り公け沙汰にしたくないので、役人らにもよろしく頼んで、いっさいを内分に納めることにした。主人久兵衛は急病頓死と披露して、ともかくも型の如くに葬式を済ま....
夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
露が、しっとりと、下りていた。 「電纜工場は、夜業をやってるぜ」 「満洲へ至急に納めるので、忙しいのじゃ」 誰かの声に、そっちを見ると、電纜工場だけが、睡り男....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
際家に軽蔑されないほどの収入を得て、貧乏な日本の国庫を富ますに足るほどの文学税を納める事が出来るかも知れない。人情本を焼き直した芸者文学やジゴマの本を作るものは....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
ヤリと、また芬と、丁子の香がしましたのです。」…… この薙刀を、もとのなげしに納める時は、二人がかりで、それはいいが、お誓が刃の方を支えたのだから、おかしい。....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
白木の経机と、三、四冊の経文と、三、四枚の着換えとが残っていたのを、みな慶善寺に納めることになった。そのほかに古い手文庫のようなものが一つ見いだされたが、それは....
鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
るのを将軍がみて、あの米はなんの為にするのであるか。わが家の食米にするのか、他へ納めるのかと訊いたので、おそばの者がその民家に聞きただして、これは自家の食米では....
マレー俳優の死」より 著者:岡本綺堂
将来有望の地と認めて、柔仏の王と約束して一時金六十万弗と別に年金二万四千弗ずつを納めることにして、遂に英国の国旗のもとに置いたのである。これだけのことは郵船会社....
楠公夫人」より 著者:上村松園
されない完全な夫人を描こうと念願しているのである。 湊川神社へ楠公夫人を描いて納めるとなると、私はもうひとつ納めなくてはならぬところを感じるのである。 それ....
三枚続」より 著者:泉鏡花
捻込んで、ボオイを呼んで勘定をすると、件の金袋を提げたのがその金袋は蓋し代金を受納めるために持っているのではなく、剰金を出す用意をしているもののよう、規則正しく....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
ードが出た、家へ帰ってかけてみたら迚も物凄かったので、毀すのも薄気味が悪いから、納める積りでお寺の縁の下へかくしておいた、という話を聞いたのです」 「強盗に入っ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
お雪はここで大学生相手の下宿をはじめ、私は私で近郊の牧場にむぎぬかとか、ふすまを納めるまぐさ屋を開業した。この下宿屋にいて、私の持って帰る牛乳と生卵ばかり食わさ....