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納所坊主
「納所坊主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
納所坊主の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。 「頼もう、頼もう」 「どうれ」 相手もまた古風に応じて、見るからに青やかな
納所坊主がそこに手をついたのを見ながめると、ずばりといったことばが少しおかしいの....
「草枕」より 著者:夏目漱石
のぼ》せちまって……」 「その坊主たあ、どの坊主だい」 「観海寺《かんかいじ》の
納所坊主《なっしょぼうず》がさ……」 「納所《なっしょ》にも住持《じゅうじ》にも....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
聞えなかったか」 「声が低いので、よく聴き取れませんでした。ただ一度、全真という
納所坊主がこの縁側から月をながめて、ああいい月だ、諏訪《すわ》神社の祭礼《まつり....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いことを知っていた。建物は古いが手入れもよく行き届いていて、寺内には住職のほかに
納所坊主が二人、小坊主が一人、若い寺男が一人、都合五人が住んでいる。寝床を敷きに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。「内心如夜叉どころか、夜叉神の面をかぶって悪事を働きやがる。貴様は一体どこの
納所坊主だ。素直に云え」 普通の出家の姿であったならば、なんとか云い訳もあった....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ら薄ぼんやりした奴で、別にこうと云うほどのこともないそうです。それから了哲という
納所坊主、こいつも少し足りねえ奴で、悪いこともしねえが酒を飲む。まあ、こんな事で....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
にござりますゆえ、お通し申すことなりませぬ」 「………」 駈け出して小賢しげに
納所坊主両三名が遮ったのを、黙々自若として、ずいとさしつけたのは夜鳴きして参った....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
ゃアねえか、吸涸しではお気に入りませんかえ」 永「これ私も一箇寺の住職の身の上、
納所坊主とは違うぞえ、それはお前はんがお梅さんと私が訝しいと云うては、夫ある身で....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ところを読んでみなさい。声をあげて。」 甚斎は和尚の手から本を受取った。そして
納所坊主がお経を読む折のように、声を張り上げてそれを読み出した。 「下谷高岸寺に....
「不動像の行方」より 著者:田中貢太郎
雉などは、庭前の黄色くなりかけた芝草の上に置かれた。 其処へ柿色の腰衣を着けた
納所坊主が、茶の盆を持って縁側の曲角から来た。その茶は監物の前に出された。監物は....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
あげてやっても危いような仕事だ。 「まさか天狗のイタズラでもあるまいが」 と、
納所坊主が寄り集って大ボヤキ。この大石をどかさないと、人が通れない。それを見て、....