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純理
「純理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
純理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に認めさせるものである。 ローマ人は科学に対して余り興味をもたなかったが、特に
純理論的の諸問題に対してそうであった。彼らの仕事は主にギリシアの諸書の研究と注釈....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
足るもいまだ人心を誘掖するに充分ならざりき、要するに自由論派はこの点において一の
純理的論派なり。すでに
純理的論派なればしたがってその希望もまた理想界に向かいては....
「絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
いては実験と理論とは不可分離的でなければならない。而して理論というものが、如何に
純理論的といっても、私のいわゆる制作によって行為的直観的に物の生産様式を把握する....
「丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
「音楽の享楽にふける事でさえも、その人が自分で演奏者であるか、あるいはその音楽を
純理知的に受け入れるほどに音楽的の天賦を有するのでなければ、その人の人格をゆるめ....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
のものが歴史観となって具体化されたものに外ならないし、J・シュンペーターなどの「
純理経済学」は全く実証主義の範疇体系が具体化されたものの上に立っている。 そこ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
での普通の女と同じで、同盟員が目的にしている若々しい反逆――実は、それは、単なる
純理論の実行に過ぎないのだが――には、何らならないと反省して、淑やかに自分を責め....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
も科学の応用に興味を有ち、その方面に特別の天賦を具えている人がある。また一方では
純理的の興味から原理や事実の探究にのみ耽る人もある。中には両方面を併せて豊富に有....
「作家的思想」より 著者:豊島与志雄
想念と同様の或はそれ以上の迫力を持つように、文学論に要求されている。このことは、
純理的にはおかしい。だが真理でもある。おかしい真理が成立するところに、文学の生き....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
。それは信仰の翼を切ってつぎに信仰を深淵《しんえん》の上につるしておく、宗教上の
純理主義であった。なぜなら、あらゆる神秘説と同様に議論の余地ある、一つの先入見《....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
える。これも一つのえらさである。あらゆる直接経験から来る常識の幻影に惑わされずに
純理の道筋を踏んだのは、数学という器械の御蔭であるとしても、全く抽象的な数学の枠....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
罪であり、昔から決していばつていいこととは、されていないのである。 もちろん、
純理念としては知の問題は知の問題として終始すべきであつて、そこに善悪の観念の交叉....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
oise des sciences naturelles.〕 一八九九年所載)は
純理論の研究であって、これらは本書中に収められている。〔D'une me'tho....
「西航日録」より 著者:井上円了
敬慕の情禁じ難きを覚ゆ。左に所感のままをつづる。 プレゲルの水にうつれる月までも
純理批判のかげかとぞ思ふ 不出郷関八十春、江湖遠処養天真、先生学徳共無比、我称泰....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ンの旋廻を眺めながら言いました。 「僕も、無駄を平気でやれるような人間になろう」
純理より言うときは、世の中に誤解のないものはありません。どんな気心を知り合った人....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
生じ、決して私を満足せしめるものではないというふしぎがあるのである。ここで人間は
純理にのみ生きるものではないということを考えねばならない。 試しに秋もたけなわ....