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純真
「純真〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
純真の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
理智的に眺めていはしないか。そして智的生活を一歩踏み出したところに、更に緊張した
純真な生活が伏在するのを見落すようなことはないか。若しそうした態度にあるならば、....
「赤外線男」より 著者:海野十三
、「ほら、お小遣いヨ」と貰う金も、十七八の少女には余りに多すぎる嵩でした。梅子は
純真な子供心の向うままに、好きなことをやっているうちに、とうとう不良になっちまっ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
ことは、いくら学非連中が泥合戦を好むとはいえ、なんという浅ましいことであろうか。
純真な大隅学士は、心の痛手にたえやらず、悶々として下宿の一室に閉じ籠り、一歩も外....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
らしいね」 と博士はいって、 「だが、わしのトランクに関するかぎり、そのような
純真な算術は成り立たないのだよ。忙しいから説明をしていられないが、しかしこれは事....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
夫人の観察によればこの頃夫の万吉郎は、すっかり人が違ったようにすべての行為に関し
純真さと熱情とをとりかえしていた。ときにいつもの口調で怒鳴りつけられることもあっ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
た事を保証する、――謹んで断罪を待ちます……各位。 吶々として、しかも沈着に、
純真に、縷々この意味の数千言を語ったのが、轟々たる汽車の中に、あたかも雷鳴を凌ぐ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
った! 大家が家賃の催促でも済んだものを、馬鹿の智慧は後からで、お京のとりなしの
純真さに、つい、事実をあからさまに、達引だの、いや矢ぶみだの、あさましく聞きはし....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
る事を確かめたる後、始めて之を雑誌に掲載せるものである。 霊界通信なるものは、
純真なる媒者の犠牲的行為によってのみ信を措くに足るものが得らるるのであって、媒者....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
。神は断じて単なる讃美を嘉納されない。われ等は真剣な仕事の宗教熱烈な祈願の宗教、
純真な尊敬の宗教を唱道する。人間は神に対し、同胞に対し、又汝自身に対して、全身全....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
らかんとしている青年の前へ、一葉の写真を出したのであった。「しかし君、この通りの
純真なやつでね。」 なるほど――いや、非常な美人である。この辺の村の土臭い娘達....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
。自分は彼を絶対に信じる。生命を投げ出し合っているエア・メンたちにのみ流れている
純真な道徳が、決してそのような犯罪を犯させないであろう事を信じる!――池内は精密....
「日本画と線」より 著者:上村松園
ような拙ない線から成る、そして色彩でごまかしたような画、そんな画を見ますと私達は
純真の日本画の為に涙が零れるような心持になります。 その人達に言わせますと、色....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
に対して「自分はなにも社会主義者から煽動されたわけではない。早稲田の学生として、
純真な立場から、殊に大隈重信侯の官僚軍閥に反対して学問の独立と研究の自由の学園と....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
た、真の恋愛は、終世結び合って憾みのない、男女互いの人格を信頼し合える極めて清貞
純真なものでありますが、これが一歩誤まると、性欲のためにそそのかされたり、あるい....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
まの茸が生えていて私の訪うのを待っていて呉れる。この茸は全く人間味を離れて自然の
純真な心持を伝え、訪問者をして何時の間にか仙人化してしまう。その仙人化されてゆく....