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紙治
「紙治〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紙治の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おさん」より 著者:太宰治
のつらさは、よくわかるけれども、しかし、私だって夫に恋をしているのだ、あの、昔の
紙治《かみじ》のおさんではないけれども、 女房のふところには 鬼が棲《す》む....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
文のいひかはし、毎夜毎夜の死覚悟、魂抜けてとぼとぼうかうか身をこがす……。と、「
紙治」のサワリなどをうたった。下手糞でもあったので、軽部は何か言い掛けたが、しか....
「芽生」より 著者:宮本百合子
二階に居る時 ヘリのないぞんざいな畳には、首人形がいっぱいささって夢□の
紙治、切られ与三、弁天小僧のあの細い線の中にふるいつきたい様ななつかしい気分をも....
「千世子」より 著者:宮本百合子
りがするそうぞうしい音の中にヘッダの科白が浦路の声でひびいて来ると思えば鴈次郎の
紙治のまつわる様なこえがひびいて来る。今日までよんだ本の中で良いと思って居たとこ....
「千世子(二)」より 著者:宮本百合子
有りふれた話をした。 京都へ行ってからの事ばっかりを云って居る京子は、鴈次郎の
紙治が見られるとか、純粋な京言葉を習って来るとか、いつもにないはでな口調で話した....
「雨」より 著者:織田作之助
いいかわし、毎夜毎夜の死覚悟、魂抜けてとぼとぼうかうか身をこがす……」 と、「
紙治」のサワリなどをうたった。下手くそでもあったので、軽部は何か言いかけたが、し....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
偕楽座の平土間に私は伯母と姉と三人並んで鴈治郎の芝居を見ていた。芸題は黒田騒動と
紙治と妹背山であった。私は座るとこから鶴子たちの席を探していた。二幕目ごろに鶴子....