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紙鉄砲
「紙鉄砲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紙鉄砲の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦人の創造力」より 著者:宮本百合子
常に面白いことだと思う。私どものいろいろな経験がただその時だけで過ぎてしまって、
紙鉄砲みたいに或る一つの所を向うへ出てしまえばお終いであるなら、人生はあまりに詰....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
を膨らまして膝行ってな、いい図じゃないぜ、審査所のお玄関で頓首再拝と仕った奴を、
紙鉄砲で、ポンと撥ねられて、ぎゃふんとまいった。それでさえ怒り得ないで、悄々と杖....
「青草」より 著者:十一谷義三郎
晩、村の社の祭礼で、兄を真中に、歌津子と弟とが両側に並んでお参りをした。帰りは、
紙鉄砲や折紙細工の批評や、焔の上に手を翳して平気でいた魔術師の噂さなどで、彼らは....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
口が利けないで、あのふくれた腹に一杯固くなるほど詰め込み詰め込みしておいた声を、
紙鉄砲ぶつようにはじきだしたものらしい。 で、赤い鼻をうつむけて、額越に睨みつ....
「鴨猟」より 著者:豊島与志雄
坊だ。 そして、傷は、痛みは、流血は、どこにあるのだろう。ターンと響く銃声は、
紙鉄砲の音である。空中に展ばされた灰色の翼は、自由自然の姿態である。そして、ひら....