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紙風船
「紙風船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紙風船の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
遺書 ○陸軍歩兵伍長としてはこれ男子の本懐、申し置く事ナシ。 ○日本映画監督協会の一員として一言。 「人情
紙風船」が山中貞雄の遺作ではチトサビシイ。 負け惜しみに非ず。 ○保険の金はそ....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
かしてしまった。 尤も、私達は手を束ねて遊んでいるわけではない。私達の一団は、
紙風船を貼っているのである。広い土間の上に、薄い板が張ってあって、その一隅に、こ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
を味わってみたいと思った。 まんじゅうの前に動いた私の心の惰性は、ついその隣の
紙風船屋へ私を導いて、そこで私に大きな風船玉を二つ買わせた。 まんじゅうを食う....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
りになる者としてでないひろ子を感じさせるであろう。 四歳と二つの男の子たちが、
紙風船と、色の塗ってない積木を畳の上にちらかして遊びはじめた。その素木の積木が、....
「黒点」より 著者:豊島与志雄
代が立っていくと同時に、私も立っていった。彼女は朝日の光の中にぱっとした身装で、
紙風船をふくらましてぽんぽんやっていた。嘗て見たこともない大きな美しい五色のもの....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
水呑みの、牛一頭持てぬ細々した納屋暮しで、主人が畑へ出かけた留守中、お内儀さんが
紙風船など貼りながら、私ともう一人やはり同じ年に生れた自分の子に乳をやっていたの....
「時 処 人」より 著者:岸田国士
そうそう、そのブランコで怪我をした傷痕が、まだ私の額に残つている。その時、そばで
紙風船をついていたおなじ年頃の少女が、いきなりついていた
紙風船で私の額をおさえ、....
「日記」より 著者:宮本百合子
、古橋氏来訪 冬枯の黄なる日ざしに男の猫は 丸いねつゝ夢も見であり
紙風船をつきもてあれば丸き音に 一寸法師とび出すかな 友も来で時....