紛う方ない[語句情報] » 紛う方ない

「紛う方ない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

紛う方ないの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
暗黒公使」より 著者:夢野久作
黒髯を、見事に剃り落して、軍艦の舳のような顎をニューと突き出したハドルスキー……紛う方ない樫尾初蔵氏の堂々たる陸軍大尉の制服姿で、胸に帯びた略綬の中には功四級の....
縊死体」より 著者:夢野久作
いた奥の八畳の間へ来て、マッチを擦って見ると……。 「……………」 ……それは紛う方ない私の死体であった。 バンドを梁に引っかけて、バットを啣えて、右手にマ....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
外目にして、祈祷歌を、平然と唱え続けているのだ――それは沈厳な、希臘正教特有の、紛う方ない水葬儀だったのである。 一つ二つ――そうして、甲板から投げ込まれる、....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
十八、九くらいかも知れません。ふさふさとした亜麻色の髪が、キラキラと陽に輝いて、紛う方ない混血児です。その髪を両耳|掻き上げて、隆い鼻、不思議そうに私を見守って....