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素っ裸
「素っ裸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
素っ裸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
この暑さでぶくぶくと泥が幾度も湧き上った。泥鰌《どじょう》がいる。いもりがいる。
素っ裸《ぱだか》の子供が、五、六人も集ってがやがやいっている。それは草を罠《わな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
げられました。その早桶の蓋をあけると、三十前後の男の死骸があらわれました。死骸は
素っ裸で、どこにも疵の痕はありません。まず普通の病死らしく見えるのですが、唯ひと....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がおとなしく立ち去ってしまえばよかったのであるが、彼女はお作が白い肌をあらわして
素っ裸で行水をつかっている姿をみて、一種の残酷な興味を湧かせた。かれは血に飢えて....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
売のようにしている道楽者であった。去年の暮、あるところで彼は博奕に負けて、寒空に
素っ裸にされようとするところへ、ちょうど多吉が行きあわせて、可哀そうだと思って一....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
ゃ手ぐすねひいて待っているんだ。漁師どもア骨までしゃぶられて明日の朝ア一文なしの
素っ裸でたたき出されるんだ。そうなった奴らアどこへ行ぐ? 家へ帰るにゃ金はなし、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ん激しくなって来て、時によると随分手あらい折檻をすることもある。ひどい時には女を
素っ裸にして、麻縄で手足を引っくくって、女中部屋に半日くらい転がして置いたことも....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
団駄をふみながら、雷のような声でどなった。 「身体検査のしかたが足らん、そいつを
素っ裸にして調べてみるんだ」 「
素っ裸に……?」 どういうわけか、
素っ裸にしろ....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
てやろうと高慢振って吐したが、弥々明日の夕来た時は寄ってたかって腕足を踏縛って、
素っ裸にして頭の毛を一本々々引抜いて、其の上で五分だめしにしなければ腹が癒えねえ....
「風波」より 著者:井上紅梅
吐いてみようとしたが、議論の根拠がないので、やたらにがんがん騒いでいると、藪蚊は
素っ裸の腕に突当たって烏臼木の下に飛び行き、そこに蚊の市をなした。そのうち彼等も....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
胡瓜や、茄子や、トマトなどのかなりよく生長している中に、朝倉先生は、猿股一つの
素っ裸でしゃがみこみ、しきりに草をむしっていたが、次郎が挨拶をすると、かんかん帽....
「米」より 著者:犬田卯
かったが――だけは自分の名儀で所有していた。婿の浩平はその点になると、いわゆる「
素っ裸」で、いざという場合には腕まくりでも尻まくりでも出来たのである。 そのこ....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
ぎゃくに男性を裸にしてしまうんだと、ワァーとあつまって来てアレヨアレヨと云うまに
素っ裸にされちまうんですよ。まったくこっちはたまりませんや、抵抗するのでYシャツ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
したですがその川の広さはちょうど一町半ばかりある。そこでその着物をすっかり脱いで
素っ裸になり、濡れた着物は風に持って行かれないように石でもって押え付けてよく日に....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
てあった。その中に鍬打つ人もその朱紅色の土の香を深く嗅いで、悶絶しそうであった、
素っ裸で。 と、島独特の黄色い円い面をした童子が赤いトマトの累々とつまって盛り....
「性に関するアイヌの習俗」より 著者:河野広道
気絶するところだが、そこは山国女、虎を捕える位は朝飯前のことでさ。彼女は直ぐさま
素っ裸になった。そして尻を空に向け両手を地について逆さに立ったんだね。虎が思うに....