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紫斑
「紫斑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紫斑の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
う思うネ」 「ええ、確かに吸血鬼です。この抉りとられたような頸もとの傷、それから
紫斑が非常に薄いことからみても、恐ろしい吸血鬼の仕業に違いありません」 「すると....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
彼は花嫁を抱いたばかりに「神聖な病い」に取りつかれた。 眉毛が抜け睫毛が抜け、
紫斑と水腫と結節とが、彼の姿を醜いものにした。 三番目の犠牲にあげられたのは、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
どころに内臓の全部を顛覆し、人間の外体を一昼夜もころげ廻って悩乱させ、その全身を
紫斑色にして虐殺してしまう。それに比べると、今晩この連中を昂奮せしめた茸氏は、社....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
この虫くい腕をお目にかけましょうね。これだってなつかしき故郷よりのたより、よ。赤
紫斑入りの腕なんて、女房の腕として、あなたもお珍しいでしょう、きょうは見事なんだ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
査した医師は、営養欠乏のために死亡したのだといい、しかもその全身にはなまなましい
紫斑の痕が残っていたと言った。なんでもある冬の夜に、子供はそこを逃げ去ろうとして....
「春盲」より 著者:豊島与志雄
そこに紫色の斑点が二つあったのだ。それを見つけた時、山田はいやな気持ちになった。
紫斑病という言葉を聞きかじっていたので、斑点を仔細に調べ、それから腕や腿をめくっ....
「朝やけ」より 著者:豊島与志雄
らない気持ちの、一種の焦燥のあまり、その胸を殴りつけ、その頸に噛みついた。痕跡の
紫斑を隠すためか、彼女は和服を着ることが多くなった。冷静なのだ。 或る時、おれ....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
しょく》は紫のものが普通品だが、また栽培品にはまれに白花のもの、白地《しろじ》に
紫斑《しはん》のものもある。きわめてまれに萼《がく》、花弁が六|片《へん》になっ....