»
紮
「紮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紮の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「千鳥」より 著者:鈴木三重吉
いの。病気をしなんすもんじゃけに」と初やが冗談をいう。 「女は腰のところを下帯で
紮げて着るんですから」と言って、藤さんはそばから羽織の襟を直してくれる。 「なぜ....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
御座いませんの……まあ……お珍らしい……よくまあ」 と云ううちに浅黄色の垂幕を
紮げて出て来た。生々しい青大将色の琉球｜飛白を素肌に着て、洗い髪の櫛巻に、女たち....
「白くれない」より 著者:夢野久作
か」 と脅やかすに初花は忽ち顔色蒼白となりつ。そを懸命に踏み堪へて、左褄高々と
紮げ、脛白き右足を擡げて、踏絵の面に乗せむとせし一刹那、 「エイツ……」 と一....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
います、一｜駄六｜把ずつ有りまして、其の頃では一駄七十五銭で、十四五本ぐらいずつ
紮げましてこれを牛の脊で持って来るのを、組揚げて十二段にして出しますが、誠に危い....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
なった。 やがて、夜が明け放れた時、お兼は新庄の山の頂を越えた、その時は、裾を
紮げ、荷を担ぎ、蝙蝠傘をさして、木賃宿から出たらしい貧しげな旅の客。破毛布を纏っ....
「新疆所感」より 著者:日野強
、もって深く新疆の臓腑をえぐらば、新疆あに全きをえんや。清廷が特に将軍をイリに駐
紮せしめて、辺防に任ぜしむるゆえんのものは、もとより偶然にあらず。しかるに露国は....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
と婦長さんと豆ちゃんと、どうしたかと心配していた金子技手の顔がのぞいていた。「結
紮糸、コッヘル、ガーゼ、ガーゼ」あわただしく先生が怒鳴って、私の耳の辺りの傷の中....
「東西相触れて」より 著者:新渡戸稲造
雑し密接しており、仏国のある地理学者が亜細亜の西の端を「ノーダル・ポイント」（結
紮点《けっさつてん》）といい、東方文明と西方文明とが結びつけられ、何《いず》れと....
「澪標」より 著者:外村繁
と同年で、高等科へ行っている。笑うと、白い八重歯が印象に残る。娘達は僅かに着物を
紮《から》げ、笑いながら、少しずつ深みへ進んで行く。 隣家の崕の上に、若い男の....