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「細し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細しの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
》のつきたれども打ち払わず。頸《くび》細くして腹大きに脹《は》れ、色黒うして足手細し。人にして人に非ず。」と云うのですが、これも大抵《たいてい》は作り事です。殊....
」より 著者:島崎藤村
りも年少であった。 黒光りのした大黒柱なぞを見慣れた眼で、幸作は煤掃した後の狭細しい町家の内部を眺め廻した。大旦那の噂が始まった。郷里の方に留守居するお種――....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、七間なるに大木を両《ふた》つに割って橋とす。その木の本広さ三就ばかり末は至って細し。この橋高さ一丈余、下は岩石多く聳《そび》えて流水深く、徒《かち》で渡るも眩....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いいのね。」とおっしゃいます。……晩方でございましょう。変に暗くて気味が悪し、心細し、といいますうちにも、立込みまして、忙しくって不可ませんと申しましたら、お笑....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
へる、詞《ことば》もあやし、殊に日足もたけぬと見ゆ、雨なほそぼ降りて、けしきも心細し、さのみ行きいそぐべきにもあらず、人里に遠ざかりなばせんかたもあるまじ、猶《....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
よりも上手のようである。 ○ 下毛野みかもの山の小楢如す目細し児ろは誰が笥か持たむ 〔巻十四・三四二四〕 東歌 下毛野安蘇の河原よ石踏まず....
五重塔」より 著者:幸田露伴
せし書類いだし、十兵衛が前に置き、我にあっては要なき此品の、一ツは面倒な材木の委細しい当りを調べたのやら、人足|軽子そのほかさまざまの入目を幾晩かかかってようや....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
荷兮 霧に舟|曳く人はちんばか 野水 たそがれを横に眺むる月細し 杜国 隣さかしき町に下り居る 重五 田中の小万は....