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「細事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細事の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
「我は顔」に転じて、 「そう。知っておいでですか」 「話には聞いておりますが、詳細事《くわしいこと》は存じませんで。じゃあの賊は逮捕《つかま》りましてすか」 ....
草藪」より 著者:鷹野つぎ
り驚けなかった。病院というところは、誰れが熱を出した、誰れが血痰したというような細事をまで声なき声のように疾風迅雷的に耳から耳に伝わるものであった。とよ子の声が....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《すやり》の火花が散るべき場合だが、与八では根本的に問題にならない。といって、委細事情もわからぬ先に、こちらから、あやまってしまうべき筋でもないから、与八は、す....
生前身後の事」より 著者:中里介山
ある者があってするので無く大臣自身が、いかに新聞の隅までも眼を通して、そうして、細事をも粗末にはしないという用心が働いていることを、余は認めて、寺内さんという人....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
たるを知らざらしめば、十九《つづ》や二十歳《はたち》の身の、如何《いか》でかかる細事《さいじ》に心留むべきぞ、幸いにして貧窶《ひんる》の中《うち》に成長《ひとと....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
》。思想ほど恐しき力はない。人の動くのはみな思想の力によるのである。すなわち世の細事|大業《たいぎょう》も機械に譬《たと》うれば思想なる原動力の発現にほかならな....
良夜」より 著者:饗庭篁村
を問い、無事を知らせたるほかに袷襦袢などを便りにつけて送るとの事、そのほか在所の細事を委しく記されたり。予よりは隠すべきにあらねば当時の境界を申し送り、人世を以....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
きものと、明らかに分界を論ずる者さえなくして、新規の事業は一切政府に帰し、工商の細事にいたるまでも政府より手を出だすの有様なれば、学校の政府に属すべきはむろんに....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
院、学者の集会、商人の会社、市民の寄合《よりあ》いより、冠婚葬祭、開業・開店等の細事に至るまでも、わずかに十数名の人を会することあれば、必ずその会につき、あるい....
夜の構図」より 著者:織田作之助
来た時、どんな表情をしていようとそれが何だというのであろう。問題にするに足らぬ些細事ではないか。 しかし、作者が敢てこの人物の心の動きや表情の翳を捉えるのは、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
んで故人の肉を描き血を流動せしめて全人格を躍動せしめようとするには勢い内面生活の細事にまでも深く突入しなければならないから、生前の知友としてはかえって能くしがた....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
のほかであった。 「服装や、着物や、身ぶりや!」すこしでもその種の退屈きわまる些細事にエセックスの気を向けようとしたのは、なんというむだであったろう。いま自分が....
大谷刑部」より 著者:吉川英治
やまた、べつな理というもの。……箸を取るとか、厠へ立つとか、とかく身のまわりの些細事には、近侍の世話にもそうなりとうないでな」 三成は、あやうく涙がこぼれかけ....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
文学士中村直勝君より示されたる写しによる)、 年預所下 黒田庄沙汰人百姓等所 子細事。 件。 元亨四年八月 日 五師大法師 とみえている。ここに河上の横行等あ....