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「細叙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細叙の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
めて、尖塔の振鐘の上に戻って行くからであろう。 ところで伸子の状態についても、細叙の必要があると思う。伸子は丸形の廻転椅子に腰だけを残して、そこから下はやや左....
五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
とりなし。かしこまってそこに連っている歌人・文学者たち一人一人の経歴が文学史的に細叙されているにつけ、つつしんでいる作者の描写が精密であればあるほど、そこにゴー....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
》の消印ある封状二つ……かくて大藤村の人になりぬ。 と故郷の山野の景色がかなり細叙してある。 父則義氏は廿二年ごろに世を去られた。それからの女史の生活は流転....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ーおよびフランスの文芸復興、大世紀……などの各時代を通ずる放逸のありさまを勤勉に細叙してある小説に、多くの叙情的な称賛の辞が浴びせられていた。それらの小説には放....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
かれて行ったせいか、杉江は、観覧車の細かい部分までも知る事が出来た。 それには細叙の必要はないと思うが、大体が直径二、三町もあろうと思われる、巨大な車輪である....
西瓜」より 著者:永井荷風
去の芸術との二ツであった。この経験については既に小説『冷笑』と『父の恩』との中に細叙してあるから、ここに贅《ぜい》せない。 毎年冬も十二月になってから、青々と....
芸術は革命的精神に醗酵す」より 著者:小川未明
作者は、その最もいゝ例である。 人情の機微を穿つとか、人間と人間の関係を忠実に細叙するとかいうのも、この世の中の生活様式を其の儘肯定しての上のことである。彼等....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
方のサシまたはサスはあるいは棒のことではなかったろうか。この点に関しては他日更に細叙したいと思うが、棒は朸として肩に担ぐ風が盛んになる以前から、常人の生活には必....