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「細民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
良夜」より 著者:饗庭篁村
し。主公は予をまた車夫に命じて抱き止めさせし人なりし。小女は浅草清島町という所の細民の娘なり。形は小さなれど年は十五にて怜悧なり。かの事ありしのち、この家へ小間....
子をつれて」より 著者:葛西善蔵
らお知らせする」 斯う云って、彼は張合い抜けのした気持で警官と別れて、それから細民窟附近を二三時間も歩き廻った。そしてよう/\恰好な家を見つけて、僅かばかしの....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ないものです。それはさておいて今の法王は実に感心なお方です。お若いに似合わずごく細民の情実まで汲み取って、そうして地方官吏が細民をいじめたり何かする場合には充分....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
活を送っておったのである。古代のエタに富有者が多かったとの事は、別項「特殊部落と細民部落・密集部落」の中に説いておいた。倉廩満ちて礼節を知り、衣食足りて栄辱を知....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
せん。しかしここにお集まりの諸君は、その中について、特に所謂特殊部落、内務省では細民部落と云っておられますところの、或る特別なる一部族について、その改善救護に御....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
だしく多かったというのは確実なる事実である。そしてそれが彼らを安楽境から脅して、細民部落ともなし密集部落ともなした後にも、なお旧来の習慣は存続して、今以て彼らは甚大の増加率を示しているのである。....
特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
てまでも、浄土の案内料を惜しまざるの熱心を有するのは事実である。したがって彼らは細民部落・密集部落と言われる迄にも、陋巷陋屋に不潔の生活を営んでいながら、大抵の....
特殊部落と細民部落・密集部落」より 著者:喜田貞吉
従来普通に特殊部落と云っておった我が同胞中の或る部族のことを、近ごろ内務省あたりでは、細民部落といっている。細民とは貧乏人の事である。なるほど特殊部落には貧乏人が比較....
「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
ころの部落の沿革・解放に関する長編は、さきに内務省地方局に於いて開催せられたる、細民部落改善協議会席上に於ける講演筆記を本として、これに添削修正を加えたるものに....
「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
特種」でも、「特殊」でも、彼らの嫌がるのは同一だ。そこで内務省あたりではこれを「細民部落」と改めたとかの説があるが、実際上彼ら必ずしも細民のみでなく、また彼ら以....
編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
方から注意と奨励との辞を賜わることが多かった。 たまたま同月帰京の際、内務省で細民部落改善協議会が開かれて、添田地方局長の依頼によって、委員諸氏に対し一場の講....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
内に、限りなく増加する人口を収容せねばならなかった彼らは、次第に密集部落となり、細民部落となり、世間の進歩とは反比例して、ますます普通民との距離が遠くなる。もと....
特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
信ずる。 熱心なる読者諸君から余輩に寄せられた多くの意見の中にも、特殊部落とか細民部落とかいう区別を撤廃したいという希望がすこぶる多い。これ実に余輩の全然同感....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
この限りなく殖えてくる人口を、限られた部落内に収容して、どうして密集部落となり、細民部落とならざることができましょう。 ここにおいてか何か仕事でもしたいという....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
わが牛込においては殆ど驚異的である。早稲田線の電車が来ない以前は、低湿穢小なる一細民窟に過ぎなかったが、交通機関の発展は、今やその地を神楽坂に次ぐの繁華な商店街....