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「細腰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細腰の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、ことごとく諸洞の敵をたいらげて、深く険阻の地に入り込んだ。 欧陽※の妻は白面細腰、世に優れたる美人であったので、部下の者は彼に注意した。 「将軍はなぜ麗人を....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
、背《せい》はスラリとして風に揺《ゆら》めく女郎花《おみなえし》の、一時をくねる細腰もしんなりとしてなよやか、慾にはもうすこし生際《はえぎわ》と襟足《えりあし》....
道標」より 著者:宮本百合子
い男たちの談笑。小説もよみ外国雑誌の絵も見ている多計代は、そういう情景のなかに、細腰を蜂のようにしめあげて、華美な泡のようにひろがるスカートをひいた金髪の女たち....
バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
を咲かしたのです。カバレット・トアズンドルの舞台では、ターバンを巻いた印度人が、細腰のヒンズー女を抱いて、宗教的な怪奇な踊りを舞っていました。妾は、皮膚の色|褪....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
すうちに、風俗係は、内から、戸の錠をあけたが、軒を出ると、ひたりと腰縄を打った。細腰はふっと消えて、すぼめた肩が、くらがりの柳に浮く。 ……そのお千には、もう....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
と会釈する時、束髪の鬢が戦いで、前を急ぐか、そのまま通る。 前帯をしゃんとした細腰を、廂にぶらさがるようにして、綻びた脇の下から、狂人の嘉吉は、きょろりと一目....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
話の、お白様《しらさま》の口からお出ましになって、願わくは軽羅《けいら》となって細腰《さいよう》につかん、とおいでなさるあの一件なんでげす」 「何だ、それは」 ....
桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
り文をかく間、文使をまたせて、桜を折らせている元禄女の恋ごころ等。いずれも撫で肩細腰の楚々とした歌麿顔の女性をおもわしめる。 之等の句中には、いま昔を超越した....
三国志」より 著者:吉川英治
った。 「佳人。はやくおのりなさい。泣いているところではない」 劉備は、彼女の細腰を抱き上げて、白馬の鞍にすがらせた。 芙蓉の体はいと軽かった。柔軟で高貴な....
三国志」より 著者:吉川英治
ずれが、指でもさしたら承知しませぬぞ」 柳眉を立て、紅の眦をあげて、夫人はその細腰に帯している小剣の柄に手をかけた。徐盛、丁奉はふるえ上がって、 「しばらく。....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
いきなり立って、 「うぬ、心変りをしやがったな」 足を上げるがはやいか、お芳の細腰を狙って、土間の下へ蹴落した。 息を引きとるような鶏の声がして、けたたまし....