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「細鱗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細鱗の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
る。色は一刷毛《ひとはけ》の紺青《こんじょう》を平らに流したる所々に、しろかねの細鱗《さいりん》を畳んで濃《こま》やかに動いている。春の日は限り無き天《あめ》が....
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
顧みて云う。並ぶ轡《くつわ》の間から鼻嵐が立って、二つの甲が、月下に躍《おど》る細鱗《さいりん》の如く秋の日を射返す。「飛ばせ」とシーワルドが踵《かかと》を半ば....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
の催促をしたのみでなく、同時に種々と土岐や斎藤の機嫌をとった。三栖庄からして巨口細鱗の鱸がとれたとて進献になると、先ずその一尾を東福寺の斎藤のもとにやった。富松....
環礁」より 著者:中島敦
な熱帯の色彩をした生物どもが、透明な薄|翡翠《ひすい》色の夢のような世界の中で、細鱗を閃《ひらめ》かせつつ無心に游優嬉戯しているのである。殊に驚くべきは、碧《あ....