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紺屋
「紺屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紺屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
話です。何でも事の起りは、あの界隈《かいわい》の米屋の亭主が、風呂屋で、隣同志の
紺屋の職人と喧嘩をしたのですな。どうせ起りは、湯がはねかったとか何とか云う、つま....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
明らかに商売に飽《あ》いた風で、酔うと気が大きくなり、自然足は遊びの方に向いた。
紺屋《こうや》の白袴《しろばかま》どころでなく、これでは柳吉の遊びに油を注ぐため....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、また鉤の手に幾軒かの長屋がつづいていた。しかし長屋は右側ばかりで、左側の空地は
紺屋の干場にでもなっているらしく、所まだらに生えている低い秋草が雨にぬれて、一匹....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
口にくわえていた小指に藍の色が浸みているのを証拠に、七兵衛は子分どもに云いつけて
紺屋の職人を探させた。向う両国の
紺屋にいる長三郎という今年十九の職人が、すぐに召....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
お蔦がきりもりで、夏の掻巻に、と思って古浴衣の染を抜いて形を置かせに遣ってある、
紺屋へ催促の返事か、と思うと、そうでない。 この忠義ものは、二人の憂を憂として....
「わが町」より 著者:織田作之助
。 明らかに商売に飽いた風で、酔うと気が大きくなり、自然足は遊びの方に向いた。
紺屋の白袴どころでなく、これでは柳吉の遊びに油を注ぐために商売をしているようなも....
「古狢」より 著者:泉鏡花
よ。」 「温泉?」 「いま通って来たじゃありませんか、おじさん。」 「ああ、あの
紺屋の物干場と向い合った……蟋蟀がないていた……」 蟋蟀は……ここでも鳴く。 ....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
々。」とある。 それから出発して、その夜は前橋駅の白井屋に一泊。九日には同駅の
紺屋町に料理屋を営んでいる妹お藤をたずね、兄妹久々の対面があって、ここでも円朝は....
「牛」より 著者:岡本綺堂
のは、この朝は京橋の五郎兵衛町から正月早々に火事を出して、火元の五郎兵衛町から北
紺屋町、南伝馬町、白魚屋敷のあたりまで焼いてしまった。その火事場から引揚げてきた....
「おせん」より 著者:邦枝完二
てえちゃ困るじゃねえか」 浜町の細川邸の裏門前を、右へ折れて一|町あまり、角に
紺屋の干し場を見て、伊勢喜と書いた質屋の横について曲がった三|軒目、おもてに一|....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
いったのは豆腐屋の女房で、 「飛んだお手数でしたね。」 「お蔭様だ。」と留という
紺屋の職人が居る、魚勘の親仁が居る、いずれも口々。 中に挟ったのが看護婦のお縫....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
く吹いて、遥に高い処で払をかける。 「串戯じゃあねえ、」と若い者は立直って、 「
紺屋じゃあねえから明後日とは謂わせねえよ。楼の妓衆たちから三|挺ばかり来てる筈だ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
喫煙するがごとき、僕婢を呼ぶに手をうつがごとき等は、やや日本に近し。わが国にて「
紺屋の明後日」と唱えきたるがごとく、「チリのマニアナ(明日)主義」といいて、すべ....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
の事は、委細別項「細工人考」について見てもらいたい。 古え青屋もしくは藍染屋・
紺屋などと呼ばれた染物業者は、エタの仲間と認められておった。 「雍州府志」に、 ....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
直ぐ前に井戸があった。この井戸がいけないのだという説が出て来た。或人が根岸の方の
紺屋で家相に詳しい老人を連れて来て見せた。 「これは後家家屋というのです。直ぐ越....