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終末
「終末〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
終末の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
とはないと信じている。ただ惜しむらくは、音域が余りに高かったようにも思われるし、
終末近くになって、結尾の反響が、呟くがごとく聴えてくる――といったような見事な和....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
を為す者よ我を離れ去れ」と、如何なる威権ぞ、彼は大工の子に非ずや、而かも彼は世の
終末に於ける全人類の裁判人を以て自から任じ給うのである、狂か神か、狂なる能わず故....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
検事が弄んでいたハートの「グスタフス・アドルフス」を取り上げて、リュッツェン役の
終末に近い頁を指し示した。と同時に、二人の顔に颯と驚愕の色が閃いた。検事はウーン....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
る。堅く閉じた心の氷がとけて一陽来復の春が来たのである。そうして静かにこの一編の
終末がフェードアウトするのである。この
終末の取り扱い方にどこかフランス芸術に共通....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
立たないむしろ目ざわりなうるさい木靴《サボ》の騒音発声器になっているだけである。
終末の幕切れに教授の死を弔う学生の「アーメン」にいたっては、蛇足にサボをはかせた....
「静岡地震被害見学記」より 著者:寺田寅彦
よって喚び起された自分の今日の地震気分は、この静岡市役所前の青年団の歓声によって
終末を告げた。帰りの汽車で陰暦十四日の月を眺めながら一行の若い元気な学者達と地球....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
愛の成るか成らぬかの間にまた楽しい時代があるのであるから、にわかにそれを突破して
終末に近づき、わが愛情の目的物との交通または結合を手早く片付けてしまうのを恐れる....
「犬を連れた奥さん」より 著者:神西清
結ばれて来て、彼を心から崇拝していたから、その彼女に向かってこれもすべていつかは
終末を告げねばならないのだなどとは、とても言えたものではなかった。だいいち彼女は....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
なものである。 それにしても母に連れられて物見遊山に出歩いた享楽の日も、やがて
終末を告げねばならなくなった。 明治十三年、五歳の時平河小学に入校。同十五年に....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
ゝぎす拷問などに誰がかけたか 即ち居士の日課の短文――『病牀六尺』――はこれで
終末を告げている。そうして居士は越えて一日、九月十九日の午前一時頃に瞑目したので....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
望しました。はじめの方のかき方が少し気取ってる気味がありはせんかと思う。それから
終末の所はもっと長く書くはずであったが、どうしても時間がないのであんな風になった....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
に今やこの精力に無慈悲なる裁判の意味があって、人々の先祖の汚れ、先祖の罪の為に、
終末の厳罰を下すのだと云う如く信ずるに至った。 「最後の審判!」「最後の審判!」....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
。否、足下自身も或は其一人であるかも知れぬ。が、果して嘘らしいか真実らしいかは、
終末まで読んで見れば自然に判る。 嘘らしいような不思議の話でも、漸々に理屈を詮....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
目には、彼らの藻掻きや血潮が灼きついていた。このようにして――ついに若者の冒険は
終末を告げた。いや、まだ残っている冒険があった。というのは、吊るし上げてからあま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
成まで殲滅戦略を徹底するのであるが、各種の事情で殲滅戦略の徹底をなし難く、攻勢の
終末点に達する時戦争は持久戦争となる。持久戦争でも為し得る限り殲滅戦略で敵に大衝....