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経る
「経る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
経るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
産の樅のあいだに植えましたときに、奇なるかな、両種の樅は相いならんで生長し、年を
経るも枯れなかったのであります。ここにおいて大問題は釈《と》けました。ユトランド....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
をなす。鳴子も引板も、半ば――これがための備だと思う。むかしのもの語にも、年月の
経る間には、おなじ背戸に、孫も彦も群るはずだし、第一|椋鳥と塒を賭けて戦う時の、....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
う註文で、伝え聞くかの大詩聖は、ある時シルレルと葡萄の杯を合せて、予等が詩、年を
経るに従いていよいよ貴からんことこの酒のごとくならん、と誓ったそうだわね、と硝子....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
リヒト瓦斯に及ぶ強力な毒瓦斯はなかった。これは非常に濃厚なもので、適当な精製法を
経ると、三間四方の室なら五c.c.のフォルデリヒト瓦斯で、充分殺人の目的を達する....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
は殆んどないと、伯爵自身は、早くも悟った。 また、事実その通りであることが日を
経るに従って、いよいよ明白となった。 そこで伯爵は、私立探偵の手を借りることに....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
都市だった。 その湾から、太青洋を通ずるには、天嶮ともいうべき狭い二本の水道を
経るのであった。東に向った水道を、紅水道といい、南に向った水道を黄水道という。 ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
るまい――待て、二三日、鐘堂を俺が守ろう。その内には、とまた四五日、半月、一月を
経るうちに、早いものよ、足掛け三年。――君に逢うまで、それさえ忘れた。……また、....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
なくも、愕くべき第二のビッグ・アイデアを思いついたからだ。恐らく妾は今後二十年を
経るまでは、夫万吉郎のバラバラ肢体を組立てはしないだろう。二十年経つまでは、夫の....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
頭の竜の、二条の氷柱を吐く末が百筋に乱れて、どッと池へ灌ぐのは、熊野の野社の千歳
経る杉の林を頂いた、十二社の滝の下路である。 二 「何か変ったこと....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
その男を目に留めて、これを絵姿にして、斬る、突く、胸を刺す。……血を彩って、日を
経ると、きっとそのものは生命がないというのが知れる……段々嵩じて、行違いなりにも....
「キド効果」より 著者:海野十三
た。 『木戸博士の行方不明に世界学界は大恐慌!』 『ドクター・キドは失踪後五日を
経るも、何等消息発見されず!』 『木戸博士は何者の手に誘拐されたか。キド現象と興....
「迷信解」より 著者:井上円了
髏たちまち落つるに、また拾いあげて頂に載せ、右のごとく幾回となく繰り返し、数年を
経る間には、北斗を拝しても頂の髑髏の落ちざるようになる。そのとき、北斗を百遍礼拝....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、一八七八年に法位につく。法王の初代|彼得よりこの法王に至るまで、二百六十三代を
経るという。すなわち、当代は二百六十三代目の法王なり。 法王の下には、法王の大....
「西航日録」より 著者:井上円了
壮遊を詠じて、「八千代にも得難き今日の遊かな」などとよめり。かくして一、二時間を
経る間に、白雲四方に起こり、獅子のごとき形と勢いとをもって奮進し、ヒマラヤ連峰は....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
どうでもよかったのです。私はただ妻と会える、ただそれだけで満足でしたがそれも日を
経るにつれて段々と欲が出てきて、ただ逢って、他人を仲介として話しているだけでは、....