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「経堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

経堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いないのです。本堂からお祖師堂。お祖師堂から参籠所、参籠所から位牌堂、位牌堂から経堂中堂、つづいて西谷の檀林、そこから北へ芬陀梨峯へ飛んで奥の院、奥の院から御供....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
られているために、寺領六百石を領して、開山堂、弁財天祠、外久蔵主稲荷、常念仏堂、経堂、無縁塚坊舎が三カ寺、所北寮が百軒、浄土宗関東十八|檀林中の随一を誇るだけあ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、あいにくと病に臥していてそれのできないのが残念だという意味を書いてある。寺でも経堂その他の壁は落ち、土蔵にもエミ(亀裂)を生じたが、おかげで一人の怪我もなくて....
東京八景」より 著者:太宰治
。一箇月たって腹部の傷口だけは癒着した。けれども私は伝染病患者として、世田谷区・経堂の内科病院に移された。Hは、絶えず私の傍に附いていた。ベエゼしてもならぬと、....
十五年間」より 著者:太宰治
一室で私は「思い出」などを書いていた。天沼三丁目。天沼一丁目。阿佐ヶ|谷の病室。経堂の病室。千葉県船橋。板橋の病室。天沼のアパート。天沼の下宿。甲州|御坂峠。甲....
川端康成へ」より 著者:太宰治
外科の病院に寝たきりで、頭をもたげることさえようようであった。私は五月に世田谷区経堂の内科の病院に移された。ここに二カ月いた。七月一日、病院の組織がかわり職員も....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
る。 「――拝見をいたしました。」 「はい。」 と腰衣の素足で立って、すっと、経堂を出て、朴歯の高足駄で、巻袖で、寒く細りと草を行く。清らかな僧であった。 「....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
な時には院主様の車のあとにしたがって、檀中や何々講の総代の家を訪れた。院主は常に経堂再建、ケーブルの敷設計画、年頭年始何やかやと多忙であったから。 ある総代の....
重兵衛さんの一家」より 著者:寺田寅彦
。 重兵衛さんのお伽噺のレペルトワルはそう沢山にはなかったようである。北山の法経堂に現れる怪火の話とか、荒倉山の狸が三つ目入道に化けたのを武士が退治した話とか....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
申上げてきました。お母さんはもうすっかりお忘れだから鶴さんの返事をまちましょう。経堂辺に住んで出版屋につとめていられるらしい風です。緑郎、寿江子、友達たちへのお....
平泉紀行」より 著者:村山俊太郎
こに奥の細道の言葉を借りてくるのを適当とする。 「兼ねて耳驚かしたる二堂開帳す、経堂は三将の像を残し光堂は三代の棺を納め三尊の仏を安置す、七宝散り失せて珠の風に....
巨像を彫るもの」より 著者:中井正一
に、カード箱を置いているのである。 ちょうどこれは、図書館が、これまで東洋でお経堂にはじまるように、教会の教義を書いた図書館が、その始めのすがたを中世紀に見せ....
歴史の流れの中の図書館」より 著者:中井正一
すら、旧館はその様式をとって不便をしのんでいるのである。かかる時代の図書館は、お経堂やバイブルの注釈書がそうであるように、人に見せるよりも古い本が集まっている事....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
わなければならんけれども、お燈明を上げるというのも珍しい。けれども少しも読まずに経堂などに仕舞ってある日本の伽藍寺のごときよりはお燈明を上げるだけが優しいように....