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経書
「経書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
経書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山月記」より 著者:中島敦
う時には、曾ての日と同じく、人語も操《あやつ》れれば、複雑な思考にも堪え得るし、
経書《けいしょ》の章句を誦《そら》んずることも出来る。その人間の心で、虎としての....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
はで 詩の巧拙は自分には分らないが、歌は武将としては上乗の部であろう。 又|
経書兵書に通じ、『孫子』を愛読して、その軍旗に『孫子』軍争編の妙語「|疾如山」を....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
憧憬との間にまじめに一すじに煩悶したのだからな。森なかで静かに考えたり漁るように
経書を読んだりしたよ。また夕がたなど暮れて行く京の町をながめてあくがれるような寂....
「家」より 著者:島崎藤村
かったが、そのかわり橋本の家に特有な武術、武道などのことを書いた写本が沢山ある。
経書、子類もある。誰が集めたものか漢訳の旧約全書などもある。見て行くと、三吉の興....
「読書法」より 著者:戸坂潤
であるL・フォイエルバハの『近世科学史』が私の注目を惹く(上巻・松本義雄氏訳・政
経書院版)。これはヨードルのフォイエルバハ全集に依ったもので、詳しくは、『ベーコ....
「弟子」より 著者:中島敦
。久しぶりに揮《ふる》う長剣の味も、まんざら棄《す》てたものではない。とにかく、
経書の字句をほじくったり古礼を習うたりするよりも、粗《あら》い現実の面と取組み合....
「丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
いた。今の日本の書物はどことなくイギリスやアメリカくさいところがある、そして昔の
経書や黄表紙がちょんまげや裃に調和しているように今の日本人にはやはりこれがふさわ....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
。」 橘南谿の東遊記に、 これは清衡存生の時、自在坊蓮光といへる僧に命じ、一切
経書写の事を司らしむ。三千日が間、能書の僧数百人を招請し、供養し、これを書写せし....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
は素読で、まず論語を終ると一等となり、孟子と大学を終ると二等、中庸小学で三等、詩
経書経で四等、易春秋礼記で五等となって、これで素読が終るのである。それから意味の....
「物理学実験の教授について」より 著者:寺田寅彦
配することはないと思う。もともと実験の教授というものは、軍隊の教練や昔の漢学者の
経書の講義などのように高圧的にするべきものではなく、教員はただ生徒の主動的経験を....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
洒落気もあった人物で、そうかと思うと何かの都合で林大学頭が休講した際には代わって
経書を講じたというから学問の深さも推察される。 「さあ方々部署におつきなされ」 ....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
みなら「文章博士」にだってなります。ただ、詩だけは作らせて下さい。「文章博士」が
経書の文句の暗誦をするだけなら、あんなもの誰だってなれます。だけど、そんな知識を....
「支那の狸汁」より 著者:佐藤垢石
の上層部にあって、指導者の最高峰であり、実力の保持者だ。 だから自分は、学者と
経書詩文を論じ、その優劣を争って、人間に一泡吹かしてみなければ興味が薄い。 と....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
来ぬ程ありがたく感じたのでございます。
そこで私は大臣の宅に置いてあるところの
経書類のすべてを取り集めて、じきに薬舗の天和堂へ持って行きまして其宅に預けて置き....
「春心」より 著者:田中貢太郎
「谷さんと朋友かい」 「朋友だとも、だから痴にするものじゃないよ、こう見えても、
経書はもとより、史子百家の書に通じてるのだ、つまり王道に通じているのだ、この王道....