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「結び髪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

結び髪の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水の三日」より 著者:芥川竜之介
、じっとバケツの水を見つめていたそうだ。あの雨じみのある鼠色の壁によりかかって、結び髪の女が、すりきれた毛繻子《けじゅす》の帯の間に手を入れながら、うつむいてバ....
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
は気味の悪いほどに冷たい汗にひたされていた。お君にからだを拭かせて、島田を解いて結び髪にして、銅盥《かなだらい》の水で顔を洗って、彼女は自分の浴衣に着かえた。ほ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を横にはずして、蒲団から少し乗り出したようになって仰向けに横たわっていたが、その結び髪は掻きむしられたようにおどろに乱れて、額をしかめて、唇をゆがめて、白ちゃけ....
足迹」より 著者:徳田秋声
した。 お庄が帰って来た時分には、家がひっそりしていた。お袋は頭が痛むと言って結び髪のまま氷袋をつけて奥で寝ていたし、芳太郎もそこらで自暴酒を飲んで行いて家へ....
」より 著者:宮本百合子
、軈て、顔を顰めながら、艶も抜けたニッケルの簪《かんざし》で自棄《やけ》に半白の結び髪の根を掻いた。 「全くやんなっちゃうねえ」 思案に暮れた独言《ひとりごと....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
すなれども五月|上旬と云うので、南部の藍の子持縞の袷を素で着て、頭は達磨返と云う結び髪に、*平との金簪を差し、斑紋の斑の切れた鬢櫛を横の方へ差し、年齢は廿一でク....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ドレからであろう。お雪ちゃんがこういうふうにして、現代式に――或いは、平安朝式に結び髪にして後ろへ下げたなりの風俗は久しいことでありました。それがまた、女王様の....