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結果的
「結果的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
結果的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
《わずらわ》される事が少くなったと思っていない。内供の自尊心は、妻帯と云うような
結果的な事実に左右されるためには、余りにデリケイトに出来ていたのである。そこで内....
「出世」より 著者:菊池寛
こんなに迷惑をかけながら、向うでは少しも得をしない、罪悪の中でもこうした罪悪が、
結果的にはいちばん性質の悪いやつかも知れないと、譲吉は思った。 本屋から貸して....
「山本有三氏の境地」より 著者:宮本百合子
時代の好学心の具体化は常に父親のそういう態度との挌闘をもって、苦学の実力でもって
結果的に闘いとられて行った跡が見える。十八の年、幾度か父親と衝突した揚句、漸く母....
「明日の言葉」より 著者:宮本百合子
て、新しい内容での客観的知識、科学的知識ではない。それでも、まだ素朴な感傷でだけ
結果的にそれにふれている尾崎氏よりは山本氏の記述の方が事件の背後の錯綜にふれ得て....
「「保姆」の印象」より 著者:宮本百合子
さと、対象となる人々が自分たちのものとしてカメラを信頼する強さとにかかっている。
結果的には、写される人々のカメラへの全然の無頓着、冷淡さも画面としてはやはり或る....
「久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
券なるものを頂戴したにすぎない。多くの知人を得たことは、得であったようで、あまり
結果的にみてよかったことはない。私は久坂葉子の死亡通知をこしらえ、その次に葬式を....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
休むことも出来るのだし。「わたしども」の暮しぶりをチャンとやれるのが、一番いいし
結果的には其が休養となります、あっちこっするのは少くとも私には却って不安をましま....
「澪標」より 著者:外村繁
年期のように無我夢中ではなく、年齢がそんな自分を客観視できることである。そうして
結果的には、私の今の妻に対する愛は、常に無常の中にあるということである。 私は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
白川口などに、全神経をそそいでいたためだった。――で、山門の二皇子の出で迎えも、
結果的には、全然無意味でもなかったのである。 とはいえ、その朝、内裏へ踏みこん....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
その獄へさえ、名残りを呟いておられたほどだ。これも並ならぬ風懐だしお覚悟である。
結果的に、帝にとって百余日の八寒の獄が、いやおうなしの、禅の床になっていたともい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
兵馬も騒音も減っていた。――自然、足利若御料だけの鎌倉になり、なんのことはない、
結果的には足利勢一手で鎌倉入りを仕遂げたようなかたちとなった。 「はははは。これ....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
あり、人為的な大きな国際制約の下からすら、一歩ものがれ出られるわれわれでもない。
結果的に、理念の現実固着は、いよいよわれらの現実|窒息を急迫にするだけのものにな....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
おおかた江戸時代の作為で参考にするまでのことはない。 とにかく、湊川の一戦は、
結果的に、正成の一人舞台といえる観であった。本来は、全官軍の代表義貞と尊氏との対....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
馬をうけて、紀伊半島の遠い旅先で、それを知る。 はからずも、この騒乱の帰着は、
結果的に、義朝対清盛の武力に賭けられるしかありません。信頼、惟方などの考え通りに....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
戸市中や諸国であげられた違犯者の数は何千人かわからない。 “生類おんあわれみ”は
結果的に“人民|虐待令”であった。 法令は、年ごとに、微に入り細に入って、小や....